翻訳(Language Change)

絵画のような美しい景観!名門貴族のお膝元の町エスタンへ行ってみよう!

エスタン(Estaing)とは?

世界中で最も観光客が訪れる国フランス。

フランスといえば華やかなパリのイメージが強いですが、南フランスは豊かな大自然やのどかな田舎町、海沿いのリゾート地などが有名です。

そんな南フランスのオクシニー地方には、エスタン(Estaing)という美しい町があります。

オーブラック山地の麓にあり、町の前には清流ロッド川が流れているので、風景画や絵ハガキの題材になるほど絵になる景観を有しています。この美しい町並みが認められ、「フランスの最も美しい村」の一つに登録されています。

また、スペインのサンティアゴ・デ・コンポステーリャへの巡礼路の一部で、観光客はもちろん巡礼者も多く訪れます。

エスタンの町は名門貴族デスタン家(d’Estain)のお膝元として中世の頃から発展しました。

町の名前もこのデスタン家に由来します。この一族はもともとこの地方の有力貴族でしたが、中世ヨーロッパで最大級と言われた1214年のブーヴィーヌの戦いで当時のデスタン男爵がフランス国王の命を救ったことで、デスタン家の地位を確固たるものにしました。

20世紀に入り存続の危機に陥りますがなんとか持ちこたえ、20世紀後半にフランスの大統領だったヴァレリー・ジスカル・デスタンもこの一族の血を引いています。

エスタンはデスタン家の居城があったところで、現在でもその城が残っています。そして、小さな町ながらなんと世界遺産もあるんです。

日本ではまだそれほど知名度は高くなく、なおかつ交通の便も良いわけではありませんが、行ってみる価値は十分ある町です。今回はこのエスタンの町をご紹介します。

エスタンの見どころ

エスタン城(Le Château d’Estaing)

エスタンを代表する見どころは、先述の通りデスタン家の居城であったエスタン城(Le Château d’Estaing)です。

エスタン城は町の中の小さな頂の上に建てられており、その周りには古い石造りの家屋が所狭しと立ち並んでいます。

城近辺の家屋は中世の趣を残す古いものばかりで、細い石畳の路地も相待って散策にはもってこいのエリアです。散策中は前後左右どこを見渡してもシャッタースポットになります。

石畳の道を登って行くとエスタン城に到着します。エスタン城はテラスを中心に様々な建物が建っているのが特徴です。11~18世紀まで複数回増改築が行われているため、建物やパーツによって建設時期が異なります。

よく観察すると壁石の色やサイズなどが異なっているため、継ぎ接ぎ箇所がわかります。

城のパンフレットや案内板で、どれがいつ建てられたのかを知ることができるので、それを元に城を見て回ると一層城の歴史を楽しむことができます。

近年、エスタン城は元大統領のヴァレリー・ジスカル・デスタンによって買い取られましたが、春から秋にかけては一般に公開されています。2018年は5月1日から10月13日までが公開期間です。火~土曜の9:30~12:30、14:00~18:00が開館時間です(7,8月は1時間繰り下げで10:30開館、19:00閉館)。大人一名6ユーロで見学可能です。

サン・フルール・デスタン教会(Église Saint-Fleuret d’Estaing)

この町のもう一つの古い建物はサン・フルール・デスタン教会(Église Saint-Fleuret d’Estaing)です。

これは城の近くにある古い教会で、11世紀の修道院跡を利用して15世紀に建てられました。はちみつ色の石壁の外見と門に続く石の階段は中世の雰囲気そのものです。

大きな教会ではありませんが、白亜の壁や天井、淡い緑青色の煌びやかな聖壇や礼拝堂、独特の模様が描かれたステンドグラスなどは洗練されていて大変美しく、一見の価値ありです。

この教会は、夏は7~20時まで、冬場は8~18時まで見学可能です。

エスタン城の遠景を見るベストスポット

エスタンの古い中世の町並みを散策するのもいいですが、エスタン城の遠景もエスタン観光では外せません。エスタン城の遠景を見るベストスポットは主に二つ。

・エスタン橋(Pont gothique d’Estaing)

一つは町の両岸を結んでいるロット川にかかるエスタン橋(Pont gothique d’Estaing)です。

この橋からはエスタン城とその周りを囲む家屋、城の背後に広がる緑の山と青空の壮大な景観を見ることができる町随一のシャッタースポットです。

シンプルな石橋であるこのエスタン橋ですが、実は橋の中ほどにある十字架のオブジェとともにサンティアゴ・デ・コンポステーラ関連の世界遺産に登録されていたりします。

・ダントエギュ道路(Route d’Entraygues)

もう一つのシャッタースポットは、ダントエギュ道路(Route d’Entraygues)脇にあるパーキングスペース。

城前からエスタン橋を渡らずにロット川に沿って南側に5分弱のところにある場所で、ここからはエスタン橋も含めた町や城の全景を堪能することができます。

天気がよければロット川や青空なども含め、この町の美しさ全てが凝縮された一枚を収めることができるので、ぜひ足を伸ばしてください。

エスタンへのアクセス

エスタンへの交通の便は残念ながらよくありません。

国際免許証を持っているのであれば、レンタカーを借りることをお勧めします。エスタンに近い大都市はトゥールーズ(Toulouse)やモンペリエ(Montpellier)になります。

南フランスを代表する都市ですので、飛行機で直接南仏まで移動するもよし、パリなどから列車を利用しての移動も可能です。トゥールーズやモンペリエからエスタンまでは車で2時間~2時間半ほどです。

できるだけ運転時間を減らしたいのであれば、エスタン近郊のロデス(Rodez)まで特急列車TERで行き、そこからレンタカーを借りることも可能です。ロデスからエスタンまでは1時間弱です。

公共交通機関を利用する場合は、ロデスからバスを乗り継いでエスタンへ行くことができます。まず、Aveyronが運行する201番のバスでロデスからエスパリオン(Espalion)へ向かいます。

そして212番のバスに乗り換えてエスタンへ移動します。

しかし、212番のバスは1日に夕方1本しか運行していません。また、201番のバスは数本ありますが、212番のバスが停車する高校前バス停(Espalion Lycee)に停まるバスは実質的に朝の1本しかありません。

タクシーを利用する手もありますが、ロデスからだと1時間弱かかるため高額出費になりますし、エスパリオンでは流しのタクシーはそう簡単に捕まりませんので、事前の予約が必要になります。

ハイシーズン時であれば、Compstel’s busというバスがこのエリアの観光スポットを巡るツアーバスを運行しています。発着地はル・ピュイ(Le Puy en Valay)という街で、そこを朝に出発し夕方に戻ってくるバスです。ル・ピュイは国鉄の駅があるのでTERでアクセス可能です。

このバスは1日一本しかありませんが、エスタンで下車して復路のバスが戻ってくるまで3時間弱あるので、十分に観光を楽しめます。しかし片道35ユーロと高めなので、複数人で行く場合はタクシーが安上がりかもしれません。

どのルートで行くにしろ、レンタカー以外を利用する場合は下調べや予約などが必須です。

まとめ

南フランスのオクシニー地方にある町エスタンは、中世以降名門貴族デスタン家のお膝元として栄えました。

エスタンはデスタン家の居城と古い町並みを有し、周りは清流ロット川や緑豊かな野山に囲まれているため、絵画のような美しい景観が多くの観光客を引きつけています。「フランスの最も美しい村」の一つであり、サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路でもあります。

町の中心部の頂の上にはエスタンのシンボルであるエスタン城があります。長年にわたり増改築を繰り返しているため、つぎはぎの様に見える時代ごとに

異なる建物やパーツが特徴です。城の周りには古い石造りの家屋が所狭しと並んでおり、石畳の細い路地などと共に中世の雰囲気が感じられます。

城の近くには15世紀に建てられたサン・フルール・デスタン教会があります。蜂蜜色の外観と階段、教会内部の緑青色の美しい聖壇や礼拝堂などが見どころです。

エスタンはその町並みが有名なところ。その景観を楽しめるシャッタースポットの一つがエスタン橋です。橋からは城や城周りの家屋の景観を楽しむことができます。エスタン橋自体は世界遺産にも登録されています。

もう一つのスポットはダントエギュ道路城にある町外れの駐車場です。ここからはエスタン橋を含む町の全景と、その奥に広がる野山や青空をまとめて堪能できる絶景スポットとなっています。

公共交通機関を利用してエスタンに行くことは難しいので、国際免許証を持っている場合はレンタカーの利用がオススメです。トゥールーズやモンペリエからなら車で2時間~2時間半でエスタンに到着します。

公共交通機関利用の場合は、まず国鉄の駅があるロデスまで列車で移動します。その後、Aveyroのバスでエスパリオンを経由してエスタンへ行くことができます。しかし、エスタン行きのバスは1日に1本しかないので、事前にホームページで時刻表や乗り換え方法などの確認が必要です。

 アクセスが悪いのが難点ですが、見どころが凝縮されている町エスタン。南仏にはエスタン以外にも美しい村や観光スポットが多く点在しています。ぜひ次の旅行の行き先に選んでみてはいかがでしょうか。