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歴史と芸術と花の街!ブルターニュの古都ヴァンヌをぶらり散歩!

古都ヴァンヌとは?

フランスの首都パリから車で4時間ほどの距離にあるフランス西部ブルターニュ地方に位置する街ヴァンヌ。

ブルターニュ地方の中では比較的大きな町でモルビアン湾に面しており、湾の外側には美しいビーチが点在しているためリゾートとしても大人気の街です。

パリやマルセイユなどの大都市に比べると日本での知名度は落ちますが、ブルターニュ地方にはフランスでも独特で長い歴史を持つ街や村などがたくさん。

ヴァンヌの歴史は紀元前にまで遡り、5世紀には近隣エリアの中心地として司教座とカトリック修道会が設置され、9世紀以降の一時期はブルターニュ公国の首都にもなっていた由緒のある街なのです。

「フランス歴史と芸術のまち」にも登録されている街で、旧市街地エリアには城や城壁、古い町並み、美しい教会などの見どころがたくさんあります。また、郊外にいけば西フランスきっての美しいビーチも。

今回は見どころ満載のヴァンヌの街から見逃せない観光スポットをピックアップしてご紹介します。

ヴァンヌ旧市街・郊外の見どころ

ブルターニュ地方は昔から海の向こう側からの侵略(ヴァイキング襲来)があったことと、イギリスとフランスという列強の中間地点にあり戦略的に重要だったことから、ヴァンヌの街も例に漏れず、城と城壁が建設されました。

エルミーヌ城

旧市街の東側には当時の城壁(14世紀~)と18世紀に再建されたエルミーヌ城(Château de l’Hermine)がそのまま残っています。

フランスには城壁の一部などや城が良い状態のまま保存されているのは特に珍しいことではないのでまた城壁か…と思われる方もいるかもしれません。

しかし、この町の城壁と城は他とは少し違う見所があります。それは、城壁前や城の前が美しい公園として整備されているという点。

実はヴァンヌは、花のまちコンクール(フランスの国内審査時点)で最高位の4つ花を獲得している花の街でもあるのです。

城壁公園

城壁公園(Jardins des Remparts)は、城壁と古い石畳の小さな川に囲まれたとても美しい公園で、幾何学模様の花壇では季節によって様々な花を見ることができます。

散策はもちろん、休憩にもぴったりの緑豊かなエリア。古都の名残と美しい庭のコントラストはヴァンヌを代表するシャッタースポットの一つですので、ぜひ散策してみて下さい。

ヴァンヌ旧市街の美しい景観は公園と城壁だけではありません。

旧市街中心エリアの見どころは、この地方では珍しいカラフルな木組みが特徴の伝統家屋です。木組みの家屋は町の至る所で見ることができますが、サン・ピエール大聖堂横のアンリ四世広場(Place Henri Ⅳ)の周りには黄色やオレンジ、赤、ミントなどの色合いの木組み家屋が広場を囲むように並んでいます。

フランス東部の木組みの家屋は木組みも壁色も派手なのでかなりメルヘンチックですが、ヴァンヌの木組み家屋の壁は基本的に白壁造り。

同じ木組み家屋でも、どちらかというと素朴で本当に中世の雰囲気をそのまま残しているような場所ですので必見です。

サン・ピエール大聖堂

アンリ四世広場の前には旧市街中心部のランドマークであるサン・ピエール大聖堂(Cathédrale Saint-Pierre de Vannes)があります。教会の起源は5世紀初頭にまで遡ります。

現在の教会は1270~80年の間に建てられたものですが、幾度も改修が行われたため、ロマネスク、ゴシック、バロック様式などがミックスされた建築様式になっています。正面入口ファザードでは繊細な天使たちの彫刻と朱色の扉が観光客を出迎えてくれます。

この教会は比較的大きな教会ですが、内装は豪華絢爛というわけではありません。派手さはないものの、石レンガ造りの聖堂横のそびえ立つ柱、聖堂奥の円筒の部分、白を基調とした聖壇や彫刻は荘厳さを感じさせます。

聖堂奥の円筒部にはヴァンヌと関わりの深い聖ヴァンサン・フェリエの棺が設置してあります。真っ白の空間にガラス窓から光が降り注ぐ様子は神秘的で神々しくすら感じます。

また、この教会には様々な彫刻があり、それらは繊細で素晴らしいものばかり。彫刻に負けず劣らず、ステンドグラスの絵画もその背景もとても緻密に描かれているので必見です。

次に、この街で一番写真を撮られているカップルが見られるポットを紹介します。

それは旧市街のアール通り(Rue des Halles)に位置する「ヴァンヌとその妻」の彫刻で、ヴァンヌのガイドブックやパンフレットにはほぼ必ず掲載されている有名なシャッタースポット。

可愛らしい木組み家屋の一階上部の棟木の部分から飛び出している男女の彫刻なのですが、彫刻と言っても先ほど紹介した教会の繊細で緻密な彫刻たちとはわけが違います。

中高生が美術の授業で巨大胸像を作って梁にくっつけたような作品なのですが、なぜかインパクトがあり一度見るとなかなか頭から離れないような彫刻です。

ヴァンヌと妻

ガイドブックなどには「ヴァンヌと妻(Vannes et sa femme)」とありますが、実は大きくて少し怖い彫刻の方が奥様。「ヴァンヌ夫人と夫」の方がしっくりきそうな面白おかしい彫刻です。

なぜこのように呼ばれているのか、誰がモチーフなのかなどは謎に包まれたまま。ぜひこの不思議な彫刻も写真に納めて下さい。

最後に郊外エリアから一つオススメを紹介します。

先述の通り、ヴァンヌはモルビアン湾に面しています。モルビアン湾は美しい青い海と大小多様な島々、湾の外側近郊は白砂の輝く透き通ったビーチが有名です。

ヴァンヌ市街地南の臨海エリアには水族館や植物園、湾内クルーズ船の発着場があります。湾内クルーズは湾内を一周するものから、湾内のメインの島に上陸するものまで様々なタイプがあります。

ハイシーズンの時期であれば運行本数もある程度ありますので(12:00~13:30前後は昼休みのため運休です)、もし暖かい時期で天気がよければ、ぜひ湾内クルーズに乗って海風と海からの眺めを堪能してみてはいかがでしょうか。

アクセス

ヴァンヌへのアクセスは列車が便利。パリからであれば、モンパルナス駅(Paris Montparnasse)から直行のTGV(新幹線)が出ています。

時間帯によってはレンヌ(Rennes)までTGV、そこからTER(特急)乗り換えの場合もあります。直行なら2時間半程、乗り換えありの場合でも3時間弱でヴァンヌまで到着します。

遠方からの場合でも列車でのアクセスが可能ですが、南仏や東フランスからの場合は最寄りのナント(Nantes)またはレンヌ(Rennes)まで飛行機で移動し、そこから列車に乗り換えた方が時間とお金の節約になる場合も。複数人の場合はレンタカーもありでしょう。旅行の日程や予算に合わせて最適なものを選んで下さい。

ヴァンヌ駅から今回紹介した旧市街地入口までは徒歩10分強ほどで到着します。

また、南部の臨海地区へ行く場合は、市バス(キセオ:Kicéo)のヴァンヌ駅前バス停、または旧市街地北側のル・ブリ(Le Brix)か旧市街地西側のリパブリック(Republique)バス停から6か7のバスに乗って行くことができます。6番バスであればケリノ(Kérino)、7番バスならゴルフ公園(パーク・デュ・ゴフル:Parc du Golf)のバス停で下車します。

まとめ

歴史と芸術の街、また花の街としても知られるブルターニュの古都ヴァンヌ。モルビアン湾に面しており、その近郊には美しいビーチリゾートが点在しているので、夏場はリゾート地としても賑わいます。

ヴァンヌの見どころの一つは、旧市街地東部にある城壁と城、そしてその前に広がる手入れが行き届いた美しい花の公園です。歴史ある城壁とその前に広がる芝生と花の公園、その横には石畳の小川が流れており、とても美しい景観が広がっています。

旧市街エリアを散策しているとカラフルな木組みの家屋が目に入ります。シンプルな白壁と色とりどりの木組みが、本当の中世の雰囲気をそのまま醸し出しています。アンリ四世広場の周りには異なる色の木組みを持つ家屋が並んでいるので、絶好のシャッタースポットです。

アンリ四世広場の横には旧市街のランドマークであるサン・ピエール大聖堂があります。鮮やかな朱色の正面扉から内部に入ると、回廊や各礼拝堂に設置してある緻密で美しい彫刻の数々を見ることができます。聖堂奥の円筒部は白壁とガラス窓から入ってくる光がとても美しく、神秘的な雰囲気を醸し出しています。

ヴァンヌ市内南部の臨海地区からは、モルビアン湾へのクルーズ船が数種類運行しています。暖かく天気のいい日であれば、クルーズ船で海風と海からの眺めを楽しむのもオススメです。

ヴァンヌへはパリから直行のTGVが運行しています。他の近郊都市からも直行またはレンヌでTERに乗り換えて行くことができます。

遠方の都市からでも列車を乗り継いで行くことも可能ですが時間がかかるため、最寄りのナントやレンヌまで飛行機で移動し、そこから列車移動した方がお得な場合もあります。

ヴァンヌ駅から旧市街の入り口までは徒歩10分程度、クルーズ船の発着場がある臨海地区までは市バスの6または7番バスに乗って行くことができます。

ブルターニュを代表する古都の一つであるヴァンヌ。パリをはじめ近郊都市からも日帰りで観光が可能な位置にあります。ビーチリゾートも近いので、数日滞在してゆっくりするのもおすすめです。

フランスを訪れる際に有名どころばかりではなく、少しマイナーな街にも行って見たい人にはピッタリ。ぜひ目的地の一つに加えてみてはいかがでしょうか?