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日本でも馴染みある天然水が湧き出る町エヴィアン=レ=バンとは?

日本でもお馴染みの天然水「エビアン(Evian)」。マグネシウムやカルシウムが多く含まれている硬水の水で、美容や健康にもいいと言われています。

ところで、エビアンはフランス原産の天然水だと知っていましたか?

フランス東部のオーヴェルニュ=ローヌ=アルプ地方にあるレマン湖に面したエヴィアン=レ=バン(Évian-les-Bains) という町があり、そこに源泉があるのです。もちろん、エビアンの商標名の由来もこの町からきています。

水の町として有名なエヴィアン=レ=バン。この町の源泉は1789年にこの地を訪れていたドゥ・レーセル伯爵によって発見されました。

彼は肝臓や腎臓が悪かったのですが、周遊中にこの水を定期的に飲んでいると症状が回復したそう。これがきっかけとなり水の評判は医師の間で、そしてフランス・ヨーロッパ中に広まりました。

1824年にこの町で最初の温泉ができ、2年後にはサルディニア王によりこの水をボトル詰めで販売することが認められました。1829年に天然水販売会社が正式に立ち上げられ、それをきっかけに温熱療法のための温泉、カジノ、高級ホテルや劇場ができ、ヨーロッパを代表する高級リゾートになったのです。

現在でもリゾート地として、夏になるとフランス、ヨーロッパ中から観光客がバカンスに訪れます。

アルプス山脈に近い田舎ではありますが、有名リゾート地なので比較的アクセスがしやすい町です。

また、日本と違って湿度が低いので夏でもあまり汗をかかず、気候も涼しい方なので避暑地として最適です。海外で夏の休暇を考えているのであれば、この町はぜひ選択肢に入れて欲しい町。

今回はこのエヴィアン=レ=バンの見どころをご紹介します。

町の見どころ(*エビアン編

この町に来たのならエビアンに関連する観光スポットは外せません。エビアン関連の観光スポットは主に2つ。

カシャの泉(La Source de Cachat)

一つめはカシャの泉(La Source de Cachat)。

1903年に作られたもので、泉といっても小さな水道のような感じです。

ここは数ある源泉の一つで、地元の人や観光客に解放されている源泉です。すなわち、あのエビアンと同じ水が無料で飲み・詰め放題。

常に人が集まっており、観光の合間に水分補給をする観光客や大きなケースボトルを持って来て水を汲む地元の人までさまざまです。ここを訪れる際はペットボトルが必需品。

水がタダな事以外にも、泉の後ろの壁を彩る新しいモザイク壁画は必見です。大きくはないモザイク画ですが、水と草木、花をモチーフにした淡い色合いで仕上げられており、この町の穏やか且つ上品な雰囲気をそのまま表しているかのような美しい壁画です。

街中には他にも数箇所無料の源泉があるので、探して見るといいでしょう。

エビアン展示館(Buvette Cachat/L’espace Evian)

カシャの泉の前にあるのがエビアン展示館(Buvette Cachat/L’espace Evian)です。

ここは観光シーズン限定でオープンするエビアンの展示館で、歴代のデザインボトルや限定ボトル、エビアン水の歴史のパネル展示などを見ることができます。

入り口正面にはギフトショップもあり、復刻版ボトル入りの水やその他エビアンの公式グッズなどが売ってあります。

エビアン展示館の見どころは展示物のみでなく、建物そのものも必見です。

1903年に建てられたアールヌーヴォー様式の建物で、「水の寺院」が建物のコンセプト。建物裏側(カシャの泉側)からの建物の眺めは大変素晴らしく、グリーンとブルーを基調とした透き通ったガラス窓はコンセプトそのもので、天気がいい日には光を浴びてさらに美しく見えます。

中庭部分の壁にも珍しい格子模様が描かれています。正面入口には繊細な彫刻が、その上の天井窓には美しい花柄のステンドグラスがあります。

5中旬~9月末が開館期間で、10~18時前後が会館時間です。スケジュールや会館時間などは年によって変動します。

2018年度の会館予定は5月初旬現在出ていませんが、フランスですので、オープンギリギリに告示されるか行ったら開いていることも普通にあり得ます。カイシャの泉に行く際に開いていたらぜひ建物の中も覗いて見てください。

また、この町の郊外にはエビアンの工場があります。事前にホームページから見学ツアーを予約すれば、エビアンの水がボトル詰めされるまでの工程などを見ることもできます。

予約しなければ入れないというレアなスポットですので、興味がある方はぜひチェックして見てください。

その他の観光スポット

もちろん、エビアン関連以外にも観光スポットはあります。

ライトパレス(Palais lumière)

その一つはライトパレス(Palais lumière)。

元々は温熱治療施設として1902年に建てられましたが、現在は町の文化センターおよび会議場として使用されています。コンベンションホール、図書館、展示館の3エリアに分かれており、展示館では定期的に絵画などの展示が行われています。

町の中でもひときわ大きな建物で、外観は宮殿のよう。展示品などは見ないとしても、必ず入口のエントランスホールだけは見てください。

ホール内には源泉が引いてあり、各源泉のところには美しい彫刻が施されています。床には大きな木目で出来た星型の模様が施され、天井は高いガラス張りのホール、そしてアーチ部分のガラス窓にはアールヌーヴォー調の美しい絵が施されています。

会館時間は10~19時(月曜日は14時~)で、展示スペースは有料です(入場料は内容により変動)。時散策スポットであるレマン湖の正面にあるので、ゆっくり時間が取れなくてもぜひホールだけは足を伸ばして見て下さい。

電動トロッコ(Le Funiculaire)

もう一つの名スポットは場所ではなく乗り物。

1907年から1913の間に敷設された電動トロッコ(Le Funiculaire)で、レマン湖の港や当時治療施設だったライトパレスから丘の上の高級宿泊エリアまでの移動手段として利用されていました。

1969年に運行が終了し取り壊される予定でしたが保存の気運が高まり、補修の後2002年に観光用に運行が再開されました。

白い車体に緑の窓枠が特徴で、トロトロと走る姿はとても可愛らしいものです。現在3台が残されており、なんと無料で乗車できます。

観光シーズンのみの運行で、2018年は4/28~9/16までの10:00~12:30まで定期的に運行しています。乗り場はライトパレスの裏手でわかりにくいのですが、Funiculaireの道案内に沿っていけばたどり着けます。

タイミングが合えばぜひ20世紀前半の交通手段を体験してみて下さい。

アクセス

エヴィアン=レ=バンのへのアクセス方法はさまざま。

フランス国内から公共交通機関を利用する場合は、列車が一番簡単です。町にはフランス国鉄の駅があるので、各都市からTGV(新幹線)やTER(特急列車)でアクセスできます。

パリからならベルガルド駅(Vellegarde)またはリヨン駅(Lyon)までTGVで、ベルガルド・リヨンからエヴィアン=レ=バンまではTERでの移動となります。

パリからの所要時間は4~5時間ほど。ハイシーズン時は運行本数が増えるので、乗り換え1回でいけることも。

TGVは早ければ早いほど格安で予約できるので、事前に計画を立てる場合は乗車券もSNCF(フランス国鉄)やレイルヨーロッパのサイトから購入してしまいましょう。

フランスの鉄道はトンネルもほぼなく車窓から風景を楽しむことができるのでオススメです。

また、リヨンまでは飛行機でもアクセス可能です。パリ以外などの北部の大都市からであれば、列車だと乗り換えが多くなったり時間がかかったりするので、飛行機利用の方がお得で便利かもしれません。

エヴィアン=レ=バンが面しているレマン湖の半分はスイス領です。ジュネーブ(Geneve)からもバスと列車またはボートを乗り継いで行くことができます。どの交通機関の組み合わせでもジュネーブからは2時間前後で行くことができますので、日帰り旅行も可能です。

どちらから行くにしろ交通の便はそこまで悪くないので、自分の旅程や目的にあったものをチョイスすればいいでしょう。

まとめ

レマン湖のほとりに位置し、天然水が湧き出る水の町エヴィアン=レ=バン。

日本でもお馴染みのエビアンウォーターもこの町の源泉から酌まれています。

1789年に源泉が発見され、発見した伯爵はこの水を飲み続けると腎臓や肝臓の痛みが治ったそう。それがきっかけでこの町はフランス・ヨーロッパにおいて高級保養地として名を馳せるようになります。現在でも夏のリゾート地として人気で、ヨーロッパ中から観光客がバカンスに訪れます。

この町の見どころで外せないのはカシャの泉。エビアンの水と同じものがタダで飲み・汲み放題という太っ腹な水道で、観光客や地元の人の喉を潤す重要な水源です。泉の後ろの美しいモザイク壁画も必見です。

カシャの泉の前にはハイシーズン限定で開館するエビアン展示館があります。エビアン所有の建物で、歴代の限定ボトルやデザインボトル、エビアンの成り立ちなどを紹介したパネルなどが展示されています。

ギフトショップでは復刻ボトル入りの水や公式グッズが販売されています。この展示館の見どころは建物そのもの。1903年に建てられたアールヌーボー様式の建物で、水の寺院というテーマが表す通り、青と緑のガラス窓が大変美しい建物です。入口上の彫刻なども要チェックです。郊外には事前予約でのみ訪れることができるエビアンのボトル詰め工場もあります。

もちろん、エビアンの水関連以外の観光スポットも。レマン湖の前にあるライトパレスはもともと温熱治療施設でしたが、現在は展示館や図書館などとして使われています。

外見は宮殿のようですが、必見すべきはエントランス。エビアン水の源泉がエントランスに引かれており、各源泉の後ろには美しい彫刻像が建っています。

床には木目で作られた星型の模様、ガラス窓は美しい模様が描かれたステンドグラスが使われています。展示スペースは見ずとも、エントランスだけでも見て欲しいスポットです。

20世紀初頭から中頃までこの町で運行されていた電動トロッコもこの町の名物です。2002年から観光用に運行が再開されました。白の車体に緑の窓枠が特徴のトロッコ列車は乗車無料。これもハイシーズンの午前中のみの運行ですが、タイミングが合えばぜひ乗って見てください。

エヴィアン=レ=バンまでのアクセスはフランス国内からであれば列車が便利。町にフランス国鉄の駅があるので、パリや他の大都市からもTGVとTERを利用して行くことができます。

フランス北部の都市からであれば、場合によっては飛行機でリヨンまでアクセスし、そこから列車の方が便利でお得な場合もあります。

また、レマン湖の半分はスイス領なので、ジュネーブからのアクセスも簡単です。中心部からバスと列車またはボートを乗り継いで、2時間ほどで到着します。他にも、近郊都市から高速バスなどもあります。旅程に合わせて都合のいい方法を選べばいいでしょう。

夏の避暑地として、また観光地としてもオススメのエヴィアン=レ=バン。ジュネーブや南仏の都市からなら日帰り観光も十分可能です。

夏のヨーロッパ旅行の際は、マイナスイオン溢れる湖畔の町でエビアン水をタダで飲みながらリフレッシュして見てはいがかでしょうか。