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携帯依存症には投げづらい? フィンランド「携帯電話投げ選手権」とは?

「携帯電話投げ選手権」とは?

今ではもう、ほとんどの日本人が持っているであろう電子機器といえば、スマートフォンですね。

日本におけるスマホ利用率は2017年7月の時点で全体のおよそ8割。
対してガラケーは20%弱と、その差は4倍以上。
2013年のiPhone5sの発売とドコモでのiPhoneの取り扱いがスマホ普及に拍車をかけ、今では日本人のうち半分以上がiPhoneを保有しているそうです。

ではみなさん、昔使っていた“ガラパゴスケータイ”は、どうしましたでしょうか。
大事に保管している人もいるかもしれませんが、押し入れの奥に…といいう方が大半なのではないでしょうか。

今回はそんな“ガラケー”についてのお祭り。
その名も「携帯電話投げ選手権」です。

このお祭り、内容はいたってシンプルで、昔使われていた携帯を砲丸投げの要領で投げ、その飛距離を競います。

なんとも変わったお祭り…。
その見どころや歴史など、レポートしていきます。

「携帯電話投げ選手権」の開催時期、開催場所

開催場所は北欧、フィンランドの南部に位置する都市、サヴォンリンナ。
人口3万人弱という小都市で、ヨーロッパで4番目に大きい湖、サイマー湖に隣接した保養地でもあります

普段は落ち着いた小都市であるものの、今回の「携帯電話投げ選手権」と、夏に開催される「サヴォンリンナ・オペラ・フェスティバル」の時期には、街は異常な盛り上がりをみせます。

祭りの発祥はサヴォンリンナですが、その独特な祭りの内容が人気を博し、今ではヨーロッパ全土で大会が開かれているそうです。

ちなみにフィンランドは「奥様運び祭り」や「サウナ我慢大会」、「チーズ転がし祭り」など、一風変わった祭りを生み出してきた国としても、お祭り好きの間では有名なのです。

開催時期については、かつては夏に行われていたものの、最近では冬場に実施されるケースも増えてきたそうです。
参加や観戦希望の方は、現地のホームページやSNSなどで、随時情報をチェックしておきましょう。

「携帯電話投げ選手権」の歴史

祭りの起源はミレニアムイヤーである2000年。

フィンランドといえば、かつて世界の携帯電話業界を圧巻した企業「ノキア」のお膝元としても有名。
今回のお祭りもノキアがスポンサーとしてついており、ノキアの関連で祭りも始められたものだと考えられています。

一説では、時のノルウェー王族バラルト4世がノキア携帯の使い勝手の悪さに憤慨し、投げつけたことがきっかけだったと言われていますが、こちらは眉唾物の都市伝説だそう。

その歴史は20年弱と、世界の祭りと比べるとまだ歴史は浅いですが、そのユニークさや面白さはたちまち話題となり、ノルウェー、ドイツ、ベルギー、オランダ、スイス、イギリスなど、ヨーロッパを中心に各地で同様の大会が行われています。

最近ではそれらの地方大会を一つにまとめ、世界選手権を開催しようという流れもあるそうです。
もしかしたら近い将来、オリンピックの正式種目に選ばれたりもするかもしれないですね。

「携帯電話投げ選手権」の見どころ

「携帯電話投げ選手権」は、以下の4部門から構成されています。

• トラディショナルスタイル

・昔ながらの上手投げで、飛距離を競う遠投種目
・男子の部と女子の部に分かれて実施

• チーム

・男女問わず、3人一組となって参加
・3人の飛距離の合計で競う

• フリースタイル

・投げ方の綺麗さや独創性、投げた携帯の軌道の美しさなどが採点基準
・3名の審査員によるジャッジ。一人6点ずつ持ち点があり、過去には、満点も

• ジュニア

・12歳以下によるトラディショナルスタイル部門のようなもの

 

砲丸投げのように飛距離を競うだけではなく、さまざまな種類がありますね。

使用する携帯について、なにも自分のお古を使うわけではありません。
競技者自身が用意した端末を使うことは禁止されており、主催者側が収集した、重さ220g以上の中古端末を使用します。

「どうせお遊びでしょう?」と感じているあなた、あなどってはいけません。

2013年大会から、フィンランドの地籍測量を行う機関であるNLS(National Land Survey of Finland)による飛距離の計測が行われており、またその方法についても、国際陸上競技連盟(IAAF)と同じ基準を採用しているという徹底ぶり。
祭りの内容にはそぐわないほどの真剣ぶりに天晴れです。

お祭りには、老若男女問わずたくさんの人が参加します。
入賞を目指して本気で挑む人、普段のストレスを携帯にぶつける人などまちまちですが、みなさん楽しんでいるという点では一緒です。
アットホームな雰囲気のなか、祭りは行われていきます。

なお、優勝者には新しい携帯が送られます。
日本ではなじみのないノキアのスマートフォンとなりますが、そこはご愛嬌。

男子では100m、女子では50m近く飛ばせれば優勝圏内。
参加したいという読者のみなさま!
案外入賞には手が届くかもしれませんよ?

「携帯電話投げ選手権」の勝ち方

初めての参加でも、入賞は狙えそう。
ということで、入賞のための戦略について考えてみましたので、ご参考までに。

まず、参加種目について。

トラディショナルスタイルでは本気度の高い出場者が多い印象がある一方で、チーム部門については、よりレクリエーションとしての意味合いが強いです。

日本が野球大国である一方で、北欧での野球はどちらかといえばマイナースポーツ。
以上の理由から「野球部の友人を連れてチーム部門出場」というのが、最も勝率は高そうです。

なお、投げる携帯は用意された中から自由に選ぶことができます。
最近ではスマートフォンも選択肢として登場していますが、空気抵抗や投げやすさの問題を考えると、ガラケーを選ぶほうが無難といえるでしょう。

最後に

フィンランドの一風変わったお祭りであり、スポーツでもある「携帯電話投げ選手権」。

もともとは、携帯電話を処分する前にひと遊びしよう!という取り組みだそうです。
主催者曰く「リサイクルの哲学とスポーツの精神をかけあわせたお祭り」だそうです。

使用された携帯はすべて回収され、スポンサーの業者によってリサイクルされます。

皆が楽しめて、地球にも優しい「携帯電話投げ選手権」。
ステキなお祭りですね。
ぜひ、足を運んでみてくださいね。