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南フランス屈指の古都!古代ローマ帝国の古都ナルボンヌの魅力特集!

ナルボンヌ (Narbonne)とは?

フランスの南部、スペインとの国境に近い街ナルボンヌ (Narbonne)。

我々日本人にはあまり馴染みのない街ですが、古代ローマの時代から存在する歴史ある街で、現在でも陸路でフランス国内やフランスからスペインへ移動する際の交通の要所となっています。

ナルボンヌの起源は紀元前118年にまで遡り、後にこのエリアはローマ帝国の属州としてガリア・ナルボネンシスという名を与えられ、ナルボンヌはこのエリアの首都として発展しました。

街の建設・発展と同時期に、ローマ街道の一つであるドミティア街道(スペイン・イタリアへと続く道)の敷設が始まり、ナルボンヌも街道沿いの都市として更に栄えました。

南フランス屈指の古都であるナルボンヌには、ローマ時代の遺跡などをメインに、狭い範囲に多くの観光名所が点在しています。

近郊にカルカッソンヌやモンペリエなどの有名観光都市があるため、あまり注目されませんが、ナルボンヌは鉄道でのアクセスなども便利で、ここを起点にスペインのバルセロナなどに向かうこともできます。

南仏旅行やスペインなどへの国境を越える旅にも便利な街ナルボンヌ。

時間があればぜひ半日から1日ほど時間をとって観光してほしい街です。

今回はこのナルボンヌの見どころやアクセス方法などをご紹介します。

ナルボンヌの見どころ

市庁舎前広場(Place de l’Hôtel de Ville)

ナルボンヌの街の中心部に位置するのが、市庁舎前広場(Place de l’Hôtel de Ville)です。

この市庁舎周辺は目玉観光スポットが集中的に集まっていため、ナルボンヌ観光をする上では外せない場所です。

まず、広場のど真ん中に低い石垣で囲われている部分があります。

ドミティア街道(La Via Domitia)

中には黒く大きな石畳と傍には積み上げられた切石があるのですが、実はこれは紀元前1~2世紀に敷設されたドミティア街道(La Via Domitia)の跡なのです。

二千年以上前にもきちんと道路が整備されており、ここを当時の人たちが徒歩や馬などで実際に行き来していたことを思うと、実に感慨深いものがあります。

ドミティア街道跡へは階段で降りることができるので、ぜひ古代の人々が歩いた街道へ足をつけてみてください。

市庁舎前広場の顔は街道跡だけではありません。

大司教宮殿(Palais des Archevêques)

正面に建つ一際大きな建物は、現在は市庁舎として利用されているものの、かつては大司教宮殿(Palais des Archevêques)でした。

宮殿は部分によって建築の時期が異なりますが、基本的に12~14世紀に建てられたものです。

この宮殿の旧居住部分は美術館として、建物の翼廊部分は考古学博物館として解放されています。

美術館は絵画はもちろん、内装も美しく見応えがあり、博物館部分は古代ローマ関連の展示物が多いのが特徴です。

ハイシーズン時は毎日10~18時まで、10月以降のローシーズン時は10~17時(12~14時は休憩のため閉館、火曜は休館)が開館時間で、入場料は大人一名6ユーロです。

時間があればゆっくり見学してみるのもいいかもしれません。

また、広場から見て左側の塔は13世紀末に立てられたもので、41メートルある4階建てのものです。

塔は登ることができ、ナルボンヌの街や天気がよければ周囲の野山まではっきりと見渡すことができます。

街随一のパノラマビューが観られる眺望スポットですので、天気がよければぜひ足を運んで下さい。

塔の入場時間と料金は前述の美術館・博物館と同じです(塔と美術館などどちらも入る場合は各6ユーロ必要です)。

サン・ジュスト=サン・パストゥール大聖堂(Cathédrale Saint-Just et Saint-Pasteur)

次にご紹介するのは、市庁舎の隣にあるサン・ジュスト=サン・パストゥール大聖堂(Cathédrale Saint-Just et Saint-Pasteur)です。

ナルボンヌの大聖堂といえばこの教会のことを指します。

13世紀に建てられたゴシック様式の教会で、聖歌隊席上の天井の高さは40メートルもあるという大きな大聖堂です。

高くそびえる太い柱に支えられた教会内部は壮大で、木造の聖歌隊席や椅子などと合間って厳かな雰囲気が漂っています。

きらびやかな祭壇や赤の大理石の石柱、身廊や正面奥の美しいステンドグラスなども見どころです。

身廊や礼拝堂には絨毯画が飾ってあるところもあり、最近の教会ではあまり見られない珍しい調度品を見ることができます。

また、教会の宝物庫も有料で解放されており、大きな絨毯画や象牙の小牌、古い聖書、木棺など様々なものが展示されています。

教会の中庭部分は大司教宮殿と繋がっており、回廊部分などの一部は未完成のまま廃墟のように残されているため、歴史の長さや当時の背景をひしひしと感じさせます。

教会は毎日10~18時まで解放されており、入場は無料です(ミサなどの時間により自由に見学できない時間もあります)。

宝物庫は入場料6ユーロで、閉館時間が17:45となっています。

この大聖堂はナルボンヌのシンボル的な存在ですので、市内観光の際はぜひ足を運びましょう。

ナルボンヌ特有の観光スポットの一つとして有名なのが、ホッレウムと呼ばれる古代ローマ時代の地下貯蔵庫です。

大聖堂から一区画歩いたところにあり、博物館(Musée Horréum)として内部が解放されています。

ホッレウムは紀元前1世紀ごろに作られたもので、ここからはアンフォラと呼ばれる貯蔵用の壺が大量に出土したそうです。

貯蔵庫はL字型になっており、総長は90メートルほどにもなります。

石造りの内部は最低限での照明で照らされており、ところどころにアンフォラやワイン樽、石碑やレリーフなどが配置されています。

ゴツゴツとした岩に囲まれた雰囲気はまるで古代ローマにタイムトリップしたかのようです。

貯蔵庫内にはまだ埋まっている小部屋などもあり、未発掘の部分もあるので今後さらに調査が進む予定だそうです。

ホッレウムも、夏場は毎日10~18時まで、10月以降の閑散期は10~17時(12~14時は休憩のため閉館、火曜は休館)が見学可能時間で、入場料は大人一名4ユーロです。

古代のロマンが詰まったこのホッレウムは、フランスではナルボンヌだけでしか見られないそうなので、ぜひ時間を割いて見学して下さい。

ナルボンヌへのアクセス

前述の通り、ナルボンヌは南フランスの交通の要所の一つですので、アクセスは比較的容易です。

パリからはナルボンヌ行きのTGV(新幹線)などの高速鉄道が出ており、それらを利用すれば4時間半前後で到着します(列車によって乗り継ぎが必要なものもあります)。

時間はかかりますが、国鉄の駅はパリ・ナルボンヌ共に中心エリアにあるので、駅までの移動の負担が少ないのがメリットです。

また、パリからはナルボンヌの近郊都市であるモンペリエ(Montpellier)やトゥールーズ(Toulouse)まで直行フライトが出ています。

トゥールーズやモンペリエからナルボンヌまでは鉄道で移動できます。

ナルボンヌまでの所要時間はどちらの都市からも1時間~1時間20分程度です。

飛行機の場合、フライト時間や都市間や空港までの移動時間などを考慮すると、所要時間はどちらの空港を利用しても3時間半~4時間半程度かかります。

郊外の空港までの移動時間や待ち時間などがありますが、LCCなどを利用すれば鉄道料金の半額程度でフライトが見つかることもあります。

実質的に、陸路と空路には時間的に極端な差はないので、料金や荷物の量などを考慮して自分に合った移動手段を利用すればいいでしょう。

ナルボンヌへは、スペインの大人気観光都市バルセロナからも直行列車でアクセスできます。

レンフェ−SNCF((Renfe-SNCF en Cooperación)というスペインとフランス国鉄の共同国際運行列車で、所要時間は2時間程。

1日に6本前後運行していますので、北部スペインと南フランスをまとめて旅行したり、スペイン−フランスを縦断する旅にも利用できます。

ナルボンヌの街中移動は基本的に徒歩でカバーできます。

駅から観光スポットの集まる市庁舎広場前までは徒歩10分ほどです。

今回紹介した見どころはもちろん、その他の観光名所も徒歩20分圏内に大方集まっていますので、移動で困ることはないでしょう。

旧市街は細い通りが入り組んでいるところもあるので、徒歩散策のために駅や観光案内所で地図を入手すると安心です。

まとめ

古代ローマの属領の首都として紀元前から存在し、交易や交通の要所として栄えた南フランスの街ナルボンヌ。

街にはローマ時代の名残を残す史跡や博物館などが点在しています。

ナルボンヌ旧市街の中心にあるのが市庁舎前広場で、広場の真ん中にはローマ街道の一つであるドミティア街道跡の一部が保存されています。

広場前に立つ大きな建物は元大司教宮殿で、現在は市庁舎、美術館、博物館として利用されています。

建物左部分の塔は41メートルの高さがあり、塔には有料で登ることができます。

塔はナルボンヌの街や遠くの野山を一望できる絶好の眺望スポットです。

市庁舎横にはサン・ジュスト=サン・パストゥール大聖堂があります。

40メートルにもなる高い天井やステンドグラス、身廊などに飾ってある絨緞画などが見どころです。

ナルボンヌ特有の観光名所として有名なのが、ローマ時代の地下貯蔵庫であるホッレウムです。

出土品の壺やレリーフなどが飾られた薄暗い石造りの貯蔵庫に足を踏み入れると、まるで古代にタイムトリップしたような雰囲気を味わえます。

本記事内で紹介した観光スポットは、どこも夏場は毎日10~18時まで、10月以降の閑散期は10~17時(12~14時は休憩のため閉館、火曜は休館)が見学・入場可能時間となっており、場所によって入場料が必要となります。

ナルボンヌへはフランス各地から列車でアクセスが可能です。

パリからは直行列車も出ており、所要時間は4時間半前後です。

ナルボンヌ近郊都市のモンペリエやトゥールーズまで飛行機で移動して、そこからナルボンヌまで列車移動も可能です。

また、スペインのバルセロナからも所要時間2時間ほどの直行列車が出ているので、スペインとフランスの観光都市を巡る旅の計画などにも便利です。

今回ご紹介したナルボンヌはフランスの中でも街並みや歴史などが他の街などに比べて特殊で、日本人が持つフランスのイメージとはいい意味でかけ離れています。

街並みの色合い自体はスペインのものに似ていますが、街並みそのものはフランスやスペインのそれを混ぜ合わせたかのような感じです。

世界史などに興味がある人や、フランスの中の珍しい観光地を訪れたいという人には絶好の街でしょう。

フランスからもスペインからもアクセスでき、見どころ満載で古代ロマンが詰まった街ナルボンヌ。

ぜひ今夏の旅行先に選んでみてはいかがでしょうか?