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丘の稜線に伸びる町ナジャック!フランスの最も美しい村と言われる理由とは?

ナジャック(Najac)とは?

フランス屈指の長閑な山間や田舎の景観が広がるオクシタニー地方。

南フランスには「フランスの最も美しい村」に登録されている町や村が多く点在していますが、ナジャック(Najac)もその一つです。

蛇行するアヴェロン川に挟まれた高さ200メートルの丘陵の稜線に細長く伸びている町で、丘陵の上にあるため勾配が急なアップダウンの坂道が続いています。

中世のルエルグ地方にあった5つの城塞都市のうちの一つで、ナジャックにはその当時の城塞跡が町のシンボルとして残っています。町の一番高いところにあるので、そこからの周囲の眺めはまさに絶景です。

城だけでなく、古い石畳の家屋や細い路地、歴史ある教会など他にも必見スポットが詰まっています。

ナジャックの近郊にはコルド=シュル=シエルや世界遺産がある都市アルビなどもあるので、観光には飽きないエリアです。

南フランスに行くならぜひ美しい村や田舎町巡りをしてほしいオクシタニー地方。今回はその中からナジャックの町をご紹介します。

ナジャックの見どころ

ナジャック城(Forteresse Royale de Najac)

ナジャックに来たら絶対に外せないのが町の象徴であるナジャック城(Forteresse Royale de Najac)です。

12~13世紀に時のトゥールーズ伯爵によって建てられた城塞で、百年戦争などを含む多くの戦の舞台になりました。また、中世ルエルグ地方の最後の騎士たちの牢獄としても使用されていたとか。

町の通りからナジャック城を見上げると一見かなり綺麗に保存されているように見えますが、実際城に来てみると原型を留めているのは見張り塔のみ。

城塞の壁は部分的に崩れていますが、内側から見ると年季の入った石畳の壁や古い階段、ぽっかりと空いた巨大な穴や崩れかけている砲撃穴など、この城が歩んで来た歴史を彷彿とさせるリアルな景観が広がっています。

現存している見張り塔の中は小さな展示スペースになっており、中世のナジャック城の復元レプリカなどをみることが出来ます。

また、塔の上には登ることができ、そこからはナジャックの町並みと周囲に広がる野山を一望できます。一面の野山の中にポツリと細く長く連なるナジャックの町並みと青空のコントラストはこの町一番の絶景です。

城塞周りには古い城壁の跡が残っており、古い石畳の城壁に草が生い茂っている様子はまさに「夏草や、兵どもが夢の跡」状態。少しノスタルジックな雰囲気が漂う必見の観光スポットです。

ナジャック城は現在個人資産なので、ハイシーズンのみ内部見学が可能です。2018年は11月4日までが解放時期で、期間中は毎日10:30~13:00、15:00~17:30まで見学可能です(7、8月は10:00~19:00)。

大人1名5.5ユーロで、無料のガイドツアーも開催されています。

聖ヨハネ教会(L’église Saint-Jean)

ナジャックを代表するもう一つの建物が町の西側にある聖ヨハネ教会(L’église Saint-Jean)です。

13~14世紀に建てられたこの教会はルエルグ地方で最初のゴシック様式の教会で、六角形の鐘塔は14世紀に増築されました。こちらも全て石造りの重厚感と歴史感の溢れる教会で、そこまで大きな教会ではないですが町の外れにそびえ立つ姿は圧巻です。

教会の入口は二階部分にあり、美しいゴシック様式の彫刻が施された階段の手すりがとてもおしゃれで目を引きます。内部は白壁に、天井や窓枠・アーチ周りのみが石畳でできているかなりシンプルなつくりですが、それが逆に神聖さを引き立てています。

ステンドグラスも窓枠一面に絵画が広がっているのではなく、十字型の枠が多数はめ込まれており、採光が他の教会に比べて落ち着いているのも特徴です。

聖ヨハネ教会も常時開いているのはハイシーズン時のみ。2018年は、5月から9月までは毎日10:00~12:00、14:00~18:00まで開いており、入場は無料です。4月および10月は週末のみ開いています。

シンプル・イズ・ザ・ベストを体現している教会ですので、ぜひ足を伸ばして見学してみてください。

サン・ブレーズ橋

もう一つおまけで紹介するのはサン・ブレーズ橋です。

この橋は13世紀に建てられ、15世紀初頭に修復された長い歴史を持つ石橋で、修復後の姿が今でもそのまま残っています。この橋はナジャックの町の中心地から離れているのですが、徒歩20分ほどで行くことができます。

歴史と情緒あふれる石橋はアヴェロン川に架かっており、橋の前にひっそりと立つ民家や美しい川、周りの木々などは水彩画で描かれそうな景色そのもの。

天気のいい日に橋から眺める周りの景色と青空のコントラストは絶景です。ナジャックの隠れ絶景スポットですので、晴れていて時間があればぜひ運動がてら足を伸ばしてみてください。

ナジャックへのアクセス

「フランスの最も美しい村」に登録されている町や村はアクセスが悪いのが難点ですが、このナジャックは嬉しいことに、ある程度近くまで鉄道が通っているので比較的簡単にアクセスできます。

ナジャック駅(Gare de Najac)までは南フランスの大都市トゥールーズ(Toulouse)などから直行のTER(特急列車)も出ており、1時間半前後でアクセスできます。

1日に何本も出ているわけではないので事前に往復の電車の時間を調べておいたほうがいいですが、日帰り観光も十分可能です。

ナジャック駅から町の中心エリアまでは距離があるため20~30分程歩かなければなりませんが、ハイキングだと思って周りの自然を楽しみながら歩くのもいいでしょう。

また、近郊のビルフランシュ=ド=ルエルグ(Villefranche-de-Rouergue)という町からは、mobi12が運行するナジャック行きのバス(224番)やTERがありはしますが、一日1~2本と使い勝手が悪いのが難点。ナジャックで宿泊を考えている場合はこのルートでも訪問可能です。

ただし、もし国際免許証を持っているのであれば、断然オススメはレンタカーです。ナジャック近郊は急勾配の坂が多いので、ずっと歩いて観光するとなると真夏などは体力に自信がない人にはきついかもしれません。

また前述の通り、オクシタニー地方は「フランスの最も美しい村」に登録されている町や村が多く点在するエリアなので、数日かけてレンタカーでそれらをまとめて回るのがオススメです。

レンタカーであれば、ナジャックまでトゥールーズからは1時間半強、近郊の都市アルビ(Albi)からは1時間弱で行くことができます。

まとめ

南フランスのオクシタニー地方にある町ナジャック。

「フランスの最も美しい村」の一つに選ばれており、丘陵の上に長細く伸びる街並みの景観が美しい町です。中世の頃この地方にあった城塞都市の一つで、町の一番高いところには当時の城塞跡が残っています。

町一番の観光スポットはナジャック城。

12~13世紀に建てられた城で、戦争の舞台になったり牢獄として使用されたりと様々な経歴があります。

城塞跡内部の古い階段や崩れかけた壁、巨大な穴などからは、城塞が戦場になっていたことがリアルに伝わって来ます。見張り塔だった部分はほぼ完璧な状態で現存しており、塔の上から見下ろすナジャックの町並みと周囲の大自然の景色は圧巻です。

町のもう一つの代表スポットは西側にある聖ヨハネ教会です。

この教会はこの地方初のゴシック様式の教会で、13~14世紀に建てられました。石造りの重厚感あふれる教会で、入口までのゴシック様式の彫刻が施された手すりのある階段や、十字形の枠がたくさん取り付けられて採光が抑えられた珍しいステンドグラスなどが見どころです。

町外れにあるサン・ブレーズ橋は13~15世紀にかけて建築・修復されたもので、今でも現役で使用されています。古く趣のある橋と清流アヴェロン川、周りの木々とポツンと点在する民家の景観は水彩画で描かれる美しい田舎の景色そのもの。町の中心地からは離れていますが、自然の美しい景観が楽しめる隠れ絶景スポットです。

ナジャックは近くに国鉄の駅があるため、比較的容易にアクセスできます。トゥールーズからはナジャックまで直行のTERが出ており、所要時間は1時間半ほどです。

本数はたくさんあるわけではないので、事前に往復の電車の時間を確認しておいたほうがいいでしょう。近郊都市からはバスも出ていますが、1日1本ほどと使い勝手が悪いのが難点です。

また、国際免許証を持っているのであれば断然おすすめはレンタカーです。オクシニー地方は「フランスの最も美しい村」に選ばれている町や村が点在し、世界遺産があるアルビなどからも近いです。

車で移動できるのであれば、数日かけてこのエリアの観光スポットをまとめて回るのがオススメです。

小さいながらも見所が詰まっているナジャックの町。

「フランスの最も美しい村」の中ではかなりアクセスがよく、気軽に訪れることができます。南仏を訪れる際は、トゥールーズやアルビからぜひ足を伸ばしてみてはいかがでしょうか?