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世界最高峰の映画の祭典!フランス「カンヌ国際映画祭」にズームイン!

「カンヌ国際映画祭」とは?

みなさん、映画はお好きですか?

映画の起源は19世紀後半と、実に100年以上の歴史があります。

既に発明されていた「写真」をなんとか現実の運動に関連して記録できないかという、いわば「連続写真」の発想から映画は始まりました。

できた当初はモノクロ、かつ音声もないただのシアターでしたが、それでもそれを見た人たちはただただ、スクリーン上の別の世界が存在していることに驚嘆したそうです。

それ以降、日々映画は進化し、優れたエンターテインメントとして人々に支持されています。

さて、今回は映画にまつわるお祭り「カンヌ国際映画祭」についてご紹介します。

言わずと知れた、世界最高峰の映画の祭典。

映画好きでなくとも、こちらの映画祭の名は聞いたことがあるかもしれません。

いったいどのような催しが開かれるのか。

その歴史や見どころなど、レポートしていければと思います。

「カンヌ国際映画祭」の開催場所、開催時期は?

映画祭は、フランス南部、コート・ダジュール沿いの都市であるカンヌで実施されます。

コート・ダジュールは西端をトゥーロン、東端をイタリア国境とする地中海沿岸を指します。

日本では「紺碧海岸」の名称でも知られており、有数の保養地としても有名。

コート・ダジュール一帯は温暖な地中海性気候で、乾燥する夏季にはヴァカンスを楽しむため、多くの観光客が訪れます。

他にもニースやアンティーヴ、モナコなど、フランスを代表する都市が含まれています。

開催時期は毎年5月。

人口7万人とこじんまりした都市ながら、春になるとカンヌの街は映画一色になるのです。

なお、2018年は5月8日~5月19日に開催予定です。

「カンヌ国際映画祭」の歴史

現在ではベルリン国際映画祭、ヴェネツィア国際映画祭と並び、世界三大映画祭のひとつとも称されるカンヌ国際映画祭。

「世界最高の映画祭をつくろう!」という意気込みから生まれたものかと思いきや、その起源は意外にも、政治的に要因によるものでした。

時は1930年代。

先に開催されていたヴェネツィア国際映画祭が当時の指導者ムッソリーニにより、政治色の強い映画祭と化していました。

そこで、ヴェネツィア映画祭に対抗しようと、フランス政府の援助を受けて誕生したのがカンヌ国際映画祭なのです。

1939年に第一回が開催予定だったものの、第二次世界大戦の勃発により延期、46年に初の開催を迎えます。

その後も1948~1950年は予算不足、68年は5月革命の影響で開催が中止されたり、79年には当時の審査委員長フランソワーズ・サガンの口から「審査に実行委員会からの圧力があった」という旨の発言が飛びだしたり、スキャンダルに事欠かない映画祭でもあります。

むしろ多くのスキャンダルが勃発したからこそ、成長した祭りであるともいえるかもしれませんね。

「カンヌ国際映画祭」のシステム

メインはもちろん映画。

コンペティション部門にノミネートされた映画作品が選考対象となります。

審査するのは、事務局によって選出された映画、文化界の著名人たち。

数ある賞のなかでも最高の賞とされるのが「パルム・ドール」。

ヤシ科のナツメヤシがそのモチーフとなっています。

西洋においてナツメヤシは勝利、栄誉のシンボル。カンヌ市章にも用いられています。

他にも、カンヌ映画祭のシステムにおいて特筆すべきは、以下のふたつです。

  • 批評家週間と監督週間

コンペティション部門と並行して実施されるのが、批評家週間と映画監督週間とよばれるもの。

前者は映画祭の前半に実施され、新人監督の映画作品を、後者は映画祭の広範、世界中の監督の作品を対象に映画ジャーナリストに公開、優秀作品にはもちろん賞も贈呈します。

  • 世界三大マーケットの併設

開催期間中は、各映画館にて映画を上映する一方で、国際見本市というものも同時に開催されます。

カンヌの国際見本市は、イタリアのMIFED、アメリカのAFM(アメリカン・フィルム・マーケット)に並ぶ世界三大映画マーケットのうちのひとつ。

なかでも、映画祭と並行して開催されるのは、カンヌの見本市のみです。

こちらの見本市では毎年例年800社、数千人の映画プロデューサーやバイヤー、俳優が集い、世界の映画配給会社に向けてプロモーションを行います。

見本市ではこれから公開を迎える映画はもちろん、予告編のみの映画や脚本すらできていない映画も売り込みに出されるため、いかにヒットする映画を予測し買い取るか、映画関係者にとっての腕の見せ所でもあるわけですね。

「カンヌ国際映画祭」のみどころ

威厳あるレッドカーペット

みなさんがカンヌ映画祭についてよく見るのは、やはりレッドカーペットを歩くセレブ達の映像なのではないでしょうか。

開催当初から政治とのつながりが大きかった影響もあってか、世界3大映画祭の中でも最も威厳のあるカンヌの映画祭。

ドレスコードが大変厳しいことでも有名で、ソワレと呼ばれる夜の部の上映では、男性はタキシード、女性はイブニングドレスなどのフォーマル着用が必須とされています。

取材陣もブラックタイを着用しないと撮影できないほどの徹底ぶり。

伝統を重んじた中で、セレブ達は豪華なファッションを披露しているわけですね。

一方で伝統を重んじたその体制から、ジェンダー関連の問題がしばしば取沙汰されるのもカンヌの特徴です。

2015年に名誉パルム・ドールを受賞したアニエス・ヴェルダ氏が、ヒールを履いていないという理由でレッドカーペットを歩くことを拒否されたというニュースがありました。

他にも今までパルム・ドールに選ばれた女性監督は一人のみであったり、ノミネートされたのも3名のみだったりと、カンヌ映画祭とジェンダーというのは、非常に根深い問題であるようです。

カンヌの観客はその優れた鑑賞眼から、その評価が如実に態度に表れることで有名です。

彼らにとっては、主演が有名な俳優だろうがなんだろうが関係ありません。

ブーイングにも値しないと判断すれば立ち上がってその場を後にすることも、、、容赦ありません。

ブーイングが作品絶対的な基準ではないものの、やはり観客の反応というのは気になるもの。

上映中は名だたる監督、俳優たちもひやひやしてしまう様で、あの世界の北野武監督も緊張するほどだそうです。

世界一厳しいカンヌ映画祭の観客たち。

ですがそれもまた、彼らが真の映画好きである証なのでしょう。

最後に

世界3大映画祭のひとつとして、映画界を牽引するカンヌ国際映画祭。

その特徴的なシステムだけでなく、その開催にはさまざまな政治的要因が関係していたことが、今回の紹介でお分かりいただけたかと思います。

コンペティション部門などについては、招待された映画関係者のみの公開ですが、なかには我々一般市民でも鑑賞できる部門もあります。

インターネットで予約できるそうですので、鑑賞したい方はぜひ検索してみてください。

もちろん、カンヌという都市自体もセレブリゾートとして非常に魅力的です。

世界最高峰の映画祭の雰囲気を味わいに、ぜひ5月にカンヌを訪れてみてはいかがでしょうか。