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世界最古の灯台!?スペインの世界遺産『ヘラクレスの塔』をご紹介!

 

今回ご紹介するのは世界遺産、スペインの「ヘラクレスの塔」です。

皆さんはヘラクレスの塔についてご存じでしょうか。

ヘラクレスの塔はスペイン北西部の大西洋に面した半島に立っている世界最古の灯台です。

やはり有名なスペインの世界遺産、サンティアゴ・デ・コンポステーラの北、約80キロメートルの地点にヘラクレスの塔はあります。

実はこの塔が作られた時期はいまだにはっきりとはしていないのですが、2000年近く前に作られたのにも拘わらず、現在でも灯台として現役稼働しているのです。

そんなヘラクレスの塔の魅力について、歴史を踏まえながらご紹介していきたいと思います。

ヘラクレスの塔の歴史

ヘラクレスの塔はもともとはブリガンティウムの塔と呼ばれていました。

5世紀頃の文献によれば2世紀頃には既に存在していたとされているヘラクレスの塔ですが、いつ作られたのか正確な年代ははっきりとはしていません。

ハッキリとしているのは、2世紀初頭の古代ローマ帝国最大の版図を築き上げた五賢帝の一人、トラヤヌス帝の時代に現在の塔が作られたということです。

この塔が、オリジナルのものなのか、それとも、もともとあったものを改修、あるいは再建したものなのかということは謎に包まれたままとなっています。

ヘラクレスの塔の土台となる基礎部分には、ラテン語で「ローマ属州ルシタニアのアエミニウム出身、ガイウス・セウィウス・ルプスによってマルス神に捧げられた」という意味の言葉が刻まれています。

古代ローマ人はヘラクレスの灯台があるこの場所を、世界の果てと捉えていました。

イタリア半島からはるばるイベリア半島まで来た古代ローマ人にとっては、ここは本当に辺境の地で、「大地の終わり」と名付けられました。

ヘラクレスの塔が現在の姿になったのは西暦1788年のことです。

この時の改修工事は約10年間続き、西暦1791年に完成しました。

ヘラクレスの塔にまつわる伝説

ヘラクレスの塔については数多くの伝説が残されています。

ギリシャ、ローマ神話とケルト神話が混ざり合って成立したと思われますが、ギリシャの英雄ヘラクレスがこの地を訪れた時に、人々を苦しめていた怪物ゲーリュオーンを長い戦いの末に退治しました。

ヘラクレスはゲーリュオーンの首を地中に埋め、その上に町を作るように言い残して去って行ったと伝わっています。

ヘラクレスの塔がある、ア・コルーニャの町の紋章を見ると、塔とその地中にドクロが描かれています。

このドクロは埋められたゲーリュオーンの首を表しているそうです。

11世紀から12世紀頃の文献に書かれている話によると、ガリシア地方の伝説の王であるブレオガンがこの地に塔を建てたと書かれています。

ブレオガン王は、王子たちが塔に登り、頂上からはるか遠い土地までを見渡すことができるように巨大な塔を建てたと伝わっています。

この塔からはどこまでも遠くを見ることができ、やがて王子たちははるかアイルランドまで旅立っていったとされています。

ヘラクレスの塔の外観

ヘラクレスの塔は全高55メートルあります。

55メートルと聞くとあまり高くないように思えてしまいますが、灯台としてはかなり大きい部類に入ります。

日本で最も高い灯台でもその高さは約43メートルです。

ヘラクレスの塔は4層構造となっていて、一番下の部分は四角形、その上の部分が第二層目で八角形、更に上の第三層目は六角形、最上層は円形となっています。

実はこの形はヘラクレスの塔のオリジナルデザインではなく、古代エジプトのアレクサンドリアにあったと言われている「アレクサンドリアの大灯台」を模倣したデザインだとされています。

アレクサンドリアの大灯台は世界七不思議にも数えられていたので聞いたことのある方もいらっしゃるかもしれません。

紀元前3世紀に作られたと言われているアレクサンドリアの大灯台はその後何度かの地震で倒壊し、消失してしまいましたが、ヘラクレスの塔と同じような構造をしていました。

最下層が四角形、第二層目が八角形、そして最上層が円形だったのです。

ヘラクレスの塔はもう一層追加されて六角形の層がありますが、アレクサンドリアの大灯台をモデルにしたことはまず間違いないと言われています。

ちなみに、六角形の層が追加されていますので、ヘラクレスの塔の方がアレクサンドリアの大灯台よりも大きいと思っている方もいらっしゃいますが、アレクサンドリアの大灯台は高さ約150メートルだったと伝わっています。

はるか昔に失われてしまったため、真偽の程は定かではないのですがヘラクレスの塔のおよそ3倍のスケールだったのです。

お役立ち情報

こちらではヘラクレスの塔観光に役立つ情報や豆知識をお伝えします。

塔への入場

ヘラクレスの塔への入場は有料です。

料金は3ユーロとなっています。

入場可能な時間は夏季と冬季で少し異なります。

夏季 午前10時から午後9時まで

冬季 午前10時から午後6時まで

塔の内部が狭いことや、耐久性の問題などからヘラクレスの塔への入場は人数が制限されています。

一度に入場できる人数は30人で、平日はそこまで多くの人が訪れることは少ないため待たされることはあまり無いそうですが、地元の学校などの社会科見学と重なると入口で待たされる場合もあるそうです。

塔内部は階段になっていて、頂上に行くためには234段の階段を登らなければいけません。

文字でみるとそこまで大したことがないように思えますが、実際に登ってみると234段はそれなりにキツいです。

その分頂上にたどり着いたときには達成感も味わえ、遮るもののない360度のパノラマはきっと心に残る景色になると思います。

最後に

いかがでしたか。

これをきっかけにヘラクレスの塔に興味を持って頂けたなら幸いです。

ヘラクレスの塔という名前から、ギリシャ周辺にあると思っている方も多く、スペインの世界遺産という話をすると驚かれます。

また、ヘラクレスの塔と呼ばれるようになったのはつい最近のことで、以前の名前であるブリガンティウムの塔と覚えている方も多くなっています。

人気の世界遺産、サンティアゴ・デ・コンポステーラから比較的ちかいため、巡礼ではなく観光目的の方の中にはセットで訪れる方も多いようです。

ガリシア地方など、スペイン北西部へお越しの際には是非ヘラクレスの塔ご訪問もご検討下さい!