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モータウン時代の復活へ!自動車産業の街デトロイトの実態とは!?

2017年に公開された映画「デトロイト」が話題になり、デトロイトの街に興味を持つ人が増えています。

デトロイトといいますと、真っ先に「自動車産業の街」というイメージが沸くかと思いますが、実際にこの町は自動車の生産で謳歌を極めた時代がありました。人口の約半分が自動車産業に従事していた時代もあったほどです。

デトロイトの治安について

治安はアメリカ内ではもちろんのこと、世界的にみても「最悪」といっていいほどよくありません。

世界で最も治安の悪い都市と言われている南アフリカのヨハネスブルグ並みと認識してください。ヨハネスブルグと同じように、富裕層の人たちは郊外に移り住み、貧困層の人たちが中心部に集まってくる都市構造です。

また、デトロイトは反日感情の強い町です。最近の若い方はそうでもないですが年配の方はデトロイトがここまで退廃したのは日本のせいと思い込んでいる人も多いので注意が必要です。

私事ですが、デトロイトで年配の男性に「日本人出ていけ」と凄まれ、年配の女性に杖を振り回された経験がありまります。夜中はもちろんのこと、昼間でも外を歩いている時は気を抜いてはいけません。
中心部のスーパーやキオスクなどはレジ周りが鉄格子で覆われているなど日常的に防犯が必要な街であることが窺い知れます。

デトロイトについて

デトロイトへは、デルタ航空が成田とトヨタ自動車のお膝元の中部から直行便が飛んでいます。

デトロイト空港から中心部までは、車で約30分です。リムジンバスが60ドル、シャトルバスが65ドルです。メトロカーズというタクシーですと70ドルくらいです。

最も安価な方法は公共のバスを利用する方法があり、中心部まで2ドルで移動することが出来ます。料金は前払い式で1ドル紙幣しか使えませんので事前に小額紙幣を用意しておかねばいけません。

また2013年に財政破綻して以降、公共バスの便数の削減が進んでおり、空港バスも間引き運転が行われており予定時間になってもバスが来ないということは頻繁にあります。所要時間もいろいろな場所を経由するので2時間近く掛かります。

旅慣れて時間に余裕のある方にはお勧めではあります。途中、自動車工場地帯を通り、その巨大さに驚嘆します。私はその光景こそがデトロイトだと実感したものです。

デトロイトの天候ですが、湿潤性大陸気候に属しており、冬は雪が積り夏は30℃を超えるなど寒暖差があります。

中心部そのものはこじんまりとしています。街のランドマークともいえるGM本社ビルがやはりひと際目立ちます。GMビルを中心に周囲には近代的なビルが立ち並びこの近辺だけはさながら、リトルニューヨークといった感じですが、この近辺をちょっとでも外に出れば、すぐさまゴーストタウンの様相を呈します。

テナントが全く入っていない朽ち果てる寸前のビルがいくつも立ち並び、昼間でも街を歩く人は少なくそのほとんどが黒人です。

住宅地でも集落全体が空き家になって、時折「SALE 10DOLLERS」なんて嘘みたいな値段で売りに出されている家もあるほどです。聞くところによると1ドルでも買える家があるとか。

デトロイトには究極の車社会ということもあり、地下鉄がなく移動はタクシーかバスになります。デトロイトの物価そのものが他のアメリカの都市よりもだいぶ安いことからタクシー代も安いです。メトロカーブズというタクシー会社は貸し切りサービスをやっており、例えば1時間とか2時間で借りるとその間は乗り降りが自由で便利です。

値段は1時間で30ドル、2時間で45ドル程度とかなりお得です。中心部から少し郊外に行くにはこのサービスを使うのがよいでしょう。

デトロイトの観光

中心部の観光地としては「コメリカパーク」があげられます。GMセンターのすぐ近くで、大リーグチーム「デトロイトタイガース」、NFL「デトロイトライオンズ」の本拠地です。公式グッズを買うことが出来ます。

デトロイト美術館は世界的にも貴重な展示品の宝庫で見学する価値は大いにあります。2016年に日本でデトロイト美術館展が行われたのは記憶に新しいところかと思います。モネ、ルノアール、ゴッホの作品を筆頭に多数の展示が目白押しです。アメリカで三番目の規模を誇るこの美術館の入場料は8ドルと内容を考えれば格安です。

自動車王国ということで、ヘンリーフォード博物館も外せません。デトロイトのテーマパークともいえる場所です。自動車はもちろんのこと機関車や飛行機などの展示もあります。

また、ケネディー大統領が暗殺されたときに乗っていたリンカーンコンチネンタルの展示があります。博物館のほかに工場見学、グリーンビレッジ見学などが出来ますが、1日で三つは無理なので博物館と工場見学の二つをお勧めします。二つまとめて購入すると工場見学が半額になります。ネットで購入するとさらに10パーセント引きです。

モータウン博物館もお勧めのスポットです。

デトロイトは自動車の街であると同時に音楽の街であります。デトロイトが生んだモータウンサウンドは世界中で大ヒットしました。スティービーワンダー、ダイアナロス、マイケルジャクソンもモータウンからデビューしました。

モータウンとは「モーター(自動車)」と「タウン(街)」を組み合わせて作られました。入場料は14ドルですが、見学は博物館ガイドが丁寧かつフレンドリーに各部屋を案内してくれます。スタジオや年代ごとのレコードの展示など音楽好きには生唾ものです。但し、ここはガイドツアーでの見学のみなので、ゆっくりと見学することが出来ません。

デトロイトの名物

デトロイトの名物料理というのは、特にないのですが、強いていえばグリークタウンが大変人気があります。

夜になると、人の気配がほとんどなくなる中心部で唯一ここだけが賑やかです。「ギリシャ人街」というネーミングですが、中東系の方が今は多く、レストランも中東風のレストランが多いです。24時間営業のカジノもあります。

お土産としては、ノーザンミシガンという銘柄のワインがあり、フルボトルで15ドル前後とお手頃でお勧めです。
最近、日本の百貨店でも売られているシャイノラも最近のデトロイト土産として人気です。オバマ前大統領もシャイノラの時計を愛用しているそうです。

お土産の購入は帰りのデトロイト空港が一番です。品揃えも豊富で何より落ち着いてゆっくり物色できます。

最後に

2013年に経済破綻したデトロイトですが、存続の危機に瀕したデトロイト美術館には寄付がたくさん集まり存続できたという経緯があります。

ニューヨークやシカゴで活躍していた画家や建築家が可能性を求めてデトロイトに移り住んでいる人も多いです。製造業の街ということで新たな地場産業にということと雇用創出のために出来たシャイノラも急成長を遂げています。

音楽の世界でもデトロイトテクノという新しいジャンルができ、モータウン時代を彷彿させる脚光ぶりを取り戻しつつあります。それらのものが定着し、街に活気が戻れば、観光で訪れる人もきっと増えるでしょう。