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バックパッカーの聖地でお正月!インド「ディーワーリー」とは?

「ディーワーリー」とは?

いわずと知れたバックパッカーたちの聖地、それがインドです。

日本人からすればご存知、仏教の大元。

開祖であるゴータマ・シッダールタは北インドの一国、コーサラ国にて生まれました。

他にもジャイナ教やシク教、ヒンドゥー教など、さまざまな宗教信仰を持つ人々が存在しています。

宗教だけではなく、言語も非常に多彩です。

インド憲法の条文において、連邦最高レベルでの唯一の公用語はヒンディー語であるとされている一方で、公用語として認められているのは、なんと22にのぼります。

そうした言語、宗教におけるカオスな様相が、旅人の間では非常に人気です。

かつてiPhoneで世界を牽引した偉大経営者、スティーブ・ジョブズもまた、インドを7か月間放浪し、自身の価値観を大いに揺さぶられたといいます。

さて、今回はそんなインドのお正月に実施される祭りをご紹介します。

その名も「ディーワーリー」といいます。

いったいどんなお祭りなのか。

その魅力をあますところなく伝えていきます。

「ディーワーリー」の開催場所、開催時期

「ディーワーリー」は、ヒンドゥー教における新年のお祝いの行事です。

ヒンドゥー教徒の人々が多いシンガポール、スリランカなどでもディーワーリーは実施されていますが、本場はやはりインドである模様です。

そもそもの母数も相まって、インド中でも最も人気があり、開催が待ち望まれているお祭りです。

開催時期としては、ヒンドゥー歴におけるアーシュヴィン月に、6日間連続で行われます。

こちらは、太陽暦によるところの10月~11月にあたります。

「ディーワーリー」の歴史

「ディーワーリー」という語はサンスクリット語の「ディーバーヴァリー」に由来しており「光の列」を意味します。

新年の祭りという意味合いは、そもそも商人たちの間で広まったものであり、もともとは冬の豆まきを迎えるための祭りでもあったそうです。

その起源はなんと、紀元前3世紀。

古代インドにおける2大長編叙事詩のひとつ「ラーマーヤナ」にその記述があります。

物語の主人公は、ヒンドゥー教の神様、ヴィシュヌの化身とされている英雄、ラーマ王子。

コーサラ国の王位継承者として将来を約束されていたものの、継母の策略にはまり、国を追われることになります。

最愛の妻「シータ」と弟を連れて、国を離れた森で暮らし始めたラーマ王子。

ある日、王子の外出中、魔王「ラーヴァナ」の手によって、シータは連れ去られてしまうのです。

怒る王子、愛する妻を取り戻すためラーヴァナへと戦いを挑み、見事魔王を撃退するのです。

ちなみにこの際、一緒に戦ったのが猿王ハマヌーン。

みなさんご存知、西遊記の孫悟空のモデルであり、インドの奇祭「モンキービュッフェフェスティバル」の大本でもあります。

魔王に勝利した王子は、14年ぶりに王位へと返り咲き、素晴らしい王様になったといいます。

ただ、この後王妃のシータはさらわれた間に不貞なことがあったのではないかとみんなに疑われます。

シータは身の潔白を証明した後、女神と共に人間界を去ったといいます。

なんだか不思議なお話しですね。

ラーマーヤナのお話しは恋愛、戦い、エキゾチックな場面など、エンターテイメント色が強いのが特徴です。

こうした悪を滅ぼし、正義が勝利したことによって、人々が心に光を取り戻したことが、ディーワーリーが「光のフェスティバル」と称される所以の一つです。

さて、ヒンドゥー教における言い伝えは以上のとおりですが、ディーワーリーの起源については地方、宗派によってさまざまで、他にも以下のような説が存在します。

・クリシュナが悪鬼ナラカースラを撃退した日

・ヴィシュヌが矮人(背の低い人)に変化して、悪鬼の王バリを内倒し、富の女神ラクシュミーを救出した日

「ディーワーリー」の見どころ

地域やその意味合いによる若干の変更はあるものの、メインの新月を前後に5,6日間、ディーワーリーは続きます。

一般的な流れは以下のようになっています。

断食(前日)

祭りの5日前から実施される予備祭での一環。

身を清め、心穏やかに過ごすだけでなく、家じゅうを大掃除したり、家の壁を塗り替えて一年の汚れを落としたり、その光景は日本の大晦日とよく似たところがあります。

ダンテ―ラス(初日)

「ダン」は「富」、「テーラス」は「13」という意味。

旧暦における13日は貴金属を買ったり、新しいものの事始め、購入にはうってつけの日であるとされています。

貴金属だけでなく、ステンレス製品などを新調する傾向も。

ディーワーリーの時期はボーナスも支給されますから、人々はみな、さまざまな製品を購入します。

家電業者なども書き入れ時。まさしく年末年始セールですね。

チョーティー・ディーワーリー(前夜祭)

いわば、小規模でのディーワーリー.

ディーヤーと呼ばれる灯明をともし、ラクシュミーが乗るといわれる蓮の花を生けたりなどします。

毎年この時期には新たな服を新調するしきたりがあり、街は買い物に来た人々でごった返しに。

あらゆるカーストの人々がお祭りムードで、あまりの規模の大きさに、インドの経済が動いているのではと錯覚するほどです。

ディーワーリー(新年)

ラクシュミーに対するプ―ジャ(お祈り)を行い、家の周囲にディーヤーを灯します。

家によってはディーヤーで吉祥の模様を形作ったり、ランゴーリと呼ばれる色粉で模様を描いたり、その家々のやり方で、新年をお祝いするのです。

夜には「光のフェスティバル」さながら、たくさんの蝋燭が街中を照らし出し、花火と爆竹の音がけたたましく鳴り響きます。

バーイー・ドゥージュ

すぎゆく年を偲んだところで、新年のごあいさつです。

女兄弟は自分の兄弟の健康と幸運を祈ってプ―ジャを行います。

対して男兄弟たちは、チョコレートやカードなどのギフトをお返しするのです。

最後に

とにかくインド全体を巻き込んだダイナミックなお祭り、それがディーワーリーです。

新年を祝うのに国籍なんてものは関係ありません。

観光客として参加することももちろん可能ですので。市場で新たな服に身を包み、現地の人々とお祝いしましょう。

また、今では世界各地、ひいては日本でもディーワーリーは行われていますので、インドまで足を運べないという方は、そちらに是非参加してみてくださいね。