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ハンガリーの首都ブタペストの世界遺産!旅のプロをも魅了するドナウ河岸とブダ城地区およびアンドラーシ通りの魅力に迫る!

今回ご紹介するのは中央ヨーロッパの国、ハンガリーの首都ブダペストにある世界遺産です。
登録名が大分長いので、文中では便宜上ブダペスト歴史地区と記載していきます。

ハンガリーは1世紀には既に歴史に登場する長い歴史を持つ国です。
その名前の由来はアジア系騎馬民族と言われているフン族に由来します。
フン族以外にもアヴァール人、マジャール人、ブルガール人などの遊牧民族、騎馬民族がこの地に定着し、ハンガリー民族を形成していきました。

それでは時代によってその姿を大きく変えてきたハンガリーの世界遺産、
ドナウ河岸、ブダ城地区及びアンドラーシ通りを含むブダペストについてお話します。

ハンガリーとブダペストの歴史

ハンガリーの歴史はローマ属州パンノニアとして始まります。
パンノニアが置かれたのは1世紀頃の事で、ブダペストの原型となる集落が築かれたのは2世紀頃の事です。

最初の集落は現在のオーブダ地区に築かれました。
その後、ハンガリーにはさまざまな民族が定着します。
4世紀にゴート族、5世紀にフン族、6世紀にアヴァール人、9世紀にはマジャール人がハンガリーに定着しました。

西暦1000年にはローマ教皇から王冠を受け、キリスト教世界の仲間入りを果たしました。
その後、1241年のモンゴル帝国によるヨーロッパ侵攻まで、ハンガリーは中央ヨーロッパの強国として君臨していましたがモンゴル帝国による被害は大きく、一旦国力は衰退します。

モンゴルの攻撃をきっかけに、ハンガリーの都はエステルゴムからブダに移されます。
これがブダ地区発展の始まりです。
既にこの頃までにオーブダ、ペストの各には大きな町が出来ていました。

1308年にアンジュー家の王を迎え、一時期はポーランド王も兼ねるなど大きく繁栄しましたが、1395年には王家が断絶し、その翌年の1396年には、イスラムの大国オスマントルコとの戦いに敗れてしまいます。

1396年、ニコポリスの戦いに破れ、オスマントルコの脅威にさらされ続けたハンガリーでしたが、15世紀にはフニャディ家のマーチャーシュ1世の下で大きく発展します。
この頃に、ブダの王宮もルネッサンス文化を取り入れるなどし、新たな建物が作られました。

しかし、西暦1526年のモハーチの戦いで国王ラヨシュ2世が討ち死にし、1541年にはオスマントルコ軍によってブダが占領されます。

この後1699年までの間、ハンガリーはオスマントルコ領ハンガリーとハプスブルク領ハンガリー王国、それに当初東ハンガリー王国と名乗ったトランシルヴァニア公国に分裂し、オスマントルコとハプスブルク家の抗争によってハンガリーは弱体化してしまいます。

1699年以降、カルロヴィッツ条約によってハプスブルク家の下でハンガリーは再び統一されます。
18世紀後半にはハンガリーに対して融和政策を取ったマリア・テレジアの下で文化財の修復や建物の再建が行われます。

1867年にはハンガリーはオーストリア=ハンガリー二重帝国という同君連合を結成します。
この頃まではブダ、ペスト、オーブダはそれぞれ別の町でしたが、1872年に3地区の統合が決定し、現在のブダペストが生まれました。

オーストリア=ハンガリー二重帝国は1918年に第一次世界大戦で敗北するまで存続します。
第二次世界大戦では枢軸側に立って参戦し、1945年に敗北します。

その後は共産党政権が長く続きましたが、1990年からは民主戦況が実施され、現在のハンガリーになりました。

ブダペストの町は第二次世界大戦などで大きな被害を受けましたが、戦後修復を行い、現在では全域で再建されています。

長くなりましたがこれがハンガリーとブダペストの歴史です。
では、世界遺産をご紹介していきます。

主な建造物

ブダ城

王宮の丘にある大きな宮殿です。
博物館や美術館、図書館などもあります。

バロック式の美しい宮殿で、遠くからでも一目でわかる大きさです。
地下には自然の洞窟が広がっていて、赤ワインの噴水で有名な観光スポットとなっている洞窟もあります。

マーチャーシュ聖堂と三位一体広場

王宮の丘にある、荘厳なネオゴシック式の大聖堂です。
オスマントルコ領だった時代はモスクとして使用されていたそうです。

高さ80Mの尖塔が特徴的で、外面も内部も本当に綺麗な教会です。
ここではハンガリー王の戴冠式も行われていたそうで、ハンガリー=オーストリア二重帝国が成立したのもここでフランツ=ヨーゼフ1世がハンガリー王として戴冠したからなのです。

漁夫の砦

漁夫の砦は、その昔漁業組合が王宮の防衛をしていたことからそういう名前になったという説があります。
外見はメルヘンチックな感じの建物で、砦と言われていますが軍事的な利用価値は無いのでは無いかと思います。

マーチャーシュ教会の側にあって、展望台になっています。
ここからはブダペストの町を見渡す事ができ、対岸の国会議事堂は特に良く見えます。

ゲッレールトの丘

ゲッレールトの丘は王宮の丘の南にあります。
エルジェーベト橋(エリザベスブリッジ)の西側からすぐです。

すぐと言っても丘、山と言っても差し支えありませんので、頂上まで歩く場合は少し時間がかかります。

ゲッレールトの丘からはブダペスト市内を見渡す事ができます。
「ドナウの真珠」、「ドナウの女王」、「ヨーロッパの至宝」などと呼ばれたブダペストは、昼間でももちろん良い眺めなのですが、夜景は本当に美しく、こんな景色があったのかと思わされてしまいます。

ゲッレールトの丘からの夜景写真はガイドブックなどでもよく使われていますので、見たことのある方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、実際に現地で見る景色は言葉では表せないほど綺麗で、うっとりと見とれてしまい、いつのまにか時間が過ぎていってしまうほどです。

ブダペストを訪れる際は是非ここからの夜景をお楽しみ下さい!

ゲッレールト温泉

実はブダペストは100以上の温泉施設があることで有名です。
その中の1つ、ゲッレールト温泉はゲッレールトの丘のふもとにあります。

自由橋の西側にあるこの温泉は、元々は病院施設があった場所でオスマントルコ時代に温泉を併設したのが始まりだそうです。
受付の建物や浴室もいかにもヨーロッパという感じのアール・ヌーヴォー式の建物で、良い雰囲気です。

残念ながら日本語非対応ですが、写真や値段などは公式ページで確認する事ができます。

ゲッレールト温泉に限った事ではありませんが、ブダペストの温泉は水着着用です。
また、温泉ではなく温水プールをイメージしてください。
浴槽によって水温は異なりますが、肌寒い浴槽もあります。

セーチェーニ鎖橋

ブダペストで最も有名な橋です。
ブダペストには4本の大きな橋がありますが、セーチェーニ鎖橋、または単に鎖橋と呼ばれるこの橋は、チェーンで支えられた吊り橋になっています。

元々はチェーンで支えられている事から鎖橋と呼ばれていましたが、現在では夜間のライトアップが光の鎖のように見えるから、という説も生まれています。

王宮正面に位置するこの鎖橋の上には、舌がないと言われるライオン像があります。
舌を作り忘れた事を囃されて、制作した彫刻かが鬱になってしまったなどという都市伝説もありますが、作家本人は「ライオンは舌など出さない」と言って、口の中に舌を彫ったのだというエピソードもあるのだとか。

セーチェーニ橋以外の橋は、マルギット橋、エルジェーベト橋、自由橋と言います。
それぞれエピソードもありますので、気になった方は検索してみて下さい。

国会議事堂

ドナウ川の東側、コシュート・ラヨシュ広場に面している左右対称の大きな宮殿のような建物が国会議事堂です。

国会議事堂には聖イシュトヴァーンの王冠などの、ハンガリー国王に代々受け継がれてきた宝物が保管されていて、議会の閉会日には見学することもできます。
ネオゴシック式の美しい建物は、余りにも繊細に作られている為、しょっちゅう補修工事が行われています。

アンドラーシ通りとブダペスト地下鉄1号線

英雄広場のあるヴァーロシュリゲットからエルジェーベト広場に向かって走るアンドラーシ通りには、ネオルネッサンス式の建物が多く建ち並び、美しい街並みが続いています。

通りの途中には恐怖の館や国立劇場もあり、観光スポットの1つにもなっています。

また、アンドラーシ通りの真下にはブダペスト地下鉄1号線が走っており、こちらは世界で2番目、または3番目に古い地下鉄です。

※トルコ・イスタンブールのテュネルの扱いによって変わる
地下鉄としては唯一世界遺産にも登録されています。

英雄広場

英雄広場は、王宮、鎖橋と並び、初めてブダペストに来た観光客は必ず訪れるスポットです。
広場の中央奥には、聖イシュトヴァーンの王冠を持った大天使ガブリエルの像を戴く柱が立っていて、その下にはハンガリーの歴史的英雄の像が立っています。

かつてはこの中の7体はハプスブルク家ゆかりの人々の像だったのですが、第二次世界大戦後に現在の像に変えられました。
ヴァイダフニャディ城やセーチェーニ温泉からも近いこの英雄広場にいる人々はほぼ全員が観光客だそうです。

一度この広場でハンガリー軍のセレモニーを行っているのを見たことがありますが、広い広場で大勢の兵士が行進を行っている様には圧倒されました。

役立つ情報&豆知識

ここではブダペスト観光に役立つ情報や豆知識をお話します。

バーガーキング

これは私も実際に体験したことなのですが、ブダペストで道を尋ねるとバーガーキングを基準に話をされることが多いです。
「この道をまっすぐ行って、2つめのバーガーキングの交差点を右だよ」
とか
「左に曲がってバーガーキングを過ぎたところにあるよ」
とか、駅の観光案内所でもらった地図にもたくさんのバーガーキングが載っていました。

トカイ

トカイとはハンガリーの有名な貴腐ワインです。
ワインなのに非常に甘い飲み口となっています。

色も蜂蜜のような色で、女性でも飲みやすいと評判です。
お土産にしても喜ばれるのではないでしょうか。

最後に

いかがでしたでしょうか?
日本からはあまりなじみの無いハンガリーですが、歴史も古く、様々なエピソードがあります。

世界遺産都市のブタペストは街を歩くだけでも、圧倒的な美しさに酔いしれること間違い無いでしょう。
これをきっかけにハンガリーとブダペストに興味を持って頂けたら幸いです。