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スペインの最も美しい村!断崖に建つ赤茶色の町アルバラシンへ行ってみよう!

バルセロナやマドリードを始め数多くの観光名所が全土に散らばっている国スペイン。日本で人気のある有名観光スポット以外にも、少し郊外に行けば穴場スポットが多く存在します。

アラゴン州テルエル県の山あいにある町アルバラシン(Albarracín)もその一つ。

「スペインの最も美しい村」の一つとして登録されている見事な景観を有する町です。スペイン国内ではかなり知名度が高い町ですが、交通の利便性のせいもあり、日本人の間ではそこまで知られていない穴場の観光スポットなのです。

グラダラビアル川という蛇行する川に囲まれたこの町の歴史は先史時代にまで遡ります。鉄器時代にはすでにケルト系の民族がこの地に住んでおり、近郊にはその頃の洞窟壁画なども残されています。

その後ローマや西ゴート国の支配の後にイスラム勢力圏下に入りますが、12世紀のレコンキスタでアラゴン王国(キリスト教勢力)の支配域になります。高台に城塞が建てられており、現在でも城跡や城壁の一部が残っています。

イスラム文化と西欧文化が混じり合った独特の景観が特徴のアルバラシン。

小さな町ですが、景観の素晴らしさやゆったりとして都会の喧騒を忘れられるため3泊以上滞在する観光客や旅行客やスペイン人リピーターも多いのだとか。今回は旅行者を虜にするこのアルバラシンの魅力を紹介します。

アルバラシンの見どころ

アルバラシンの第一の見どころは美しい町並みです。

細くて長い路地が多く奥行があり、また崖の上にあることで上り坂になっているので、一列に並んでいるようで並んでいない家屋の列が印象的です。

アルバラシンの家屋は赤みがかった壁や屋根が特徴で、太陽の角度や光の当たり方で薄い桜色や赤茶色に変化します。町の遠景を眺めていると色鮮やかなものはほぼ存在せず、黄色味がかった岩肌を背にびっしりと並び建つ赤茶色の町並みは統一感があり大変美しいものです。

天気が良ければ青空も加わり、感動的な景色を見ることができます。

アルバラシンの北西には岩山が広がっており、トレッキングの散策路があります。高台から眺める町の景観はエキゾチックで魅力的。ぜひ町中を歩き回るだけでなく、町の外からもアルバラシンを眺めて見てください。

また、アルバラシンの日没後の遠景はポストカードなどでもよく使われている町を代表する景色。

薄暗くなってきた空と街灯に照らされるアルバラシンの町並みはまさに絵画のような絶景です。アルバラシンを訪れる際はぜひ一泊して夜の景観も楽しむことをお勧めします。

大聖堂(Catedral de Albarracín)

町を代表する建築物としては大聖堂(Catedral de Albarracín)があります。

旧市街の城跡の手前に建つこの教会は元々イスラム教のモスクで、12世紀前後にロマネスク・ムデバル様式の教会に建て替えられました。現在残っているものは16世紀後半に改修された建物で、ほとんどの部分はゴシック・バロック様式になっています。

どっしりとした石造りの外観ですが、内部は見所が満載です。

まず目に入るのは、身廊天井部の網目細工。白い天井に描かれたゴシック様式の模様細工は大変美しく壮大です。

その下にあるメインの礼拝堂には黄金の聖壇があります。繊細な彫刻と模様が掘られており、天井の網目模様と相まって神々しい雰囲気を醸し出しています。

メインの礼拝堂の右手にあるガラス扉の先にはこの教会のもう一つの名物である別の礼拝堂があります。17~18世紀に増築されたこの礼拝堂は黄金の間と呼ぶにふさわしい空間。豪華絢爛な聖壇と壁に掲げられた絵画は必見です。他にも美しい彫刻や模様細工が教会内のいたるところに見受けらます。

この教会のもう一つの特徴は鐘塔と門塔です。

町の遠景を見ると唯一カラフルで目立つのがこの鐘塔と門塔の屋根。鐘塔の屋根は青、白、黄の三色がジグザグ模様で、門塔の屋根は黄色や緑、青、赤などの瓦が鱗のように散りばめられています。

赤茶色やベージュ色の中にポツンと現れる色鮮やかな屋根はとても魅力的です。教会の真下や横からは見えにくいので、城壁や郊外のトレッキング散策路などの高い場所から眺めるのがポイントです。

教会は毎日10:30~14:00、16:30~18:30(土日は19:30)が開放時間です。

アルバラシンは城塞都市。城や城壁観光抜きにはこの町を出ることはできません。町の北側には丘陵に沿って巨大な城壁が建っています。万里の長城のようなそれは10世紀に建設され、14世紀ごろに修復されたものだそう。

この城壁はとても保存状態が良く、城壁の上を歩くこともできます。丘陵の上にあるので坂道を登らないと行けませんが、城壁の上から眺めるアルバラシンの街並みは絶景です。

先に紹介した大聖堂の後ろには居城として使われていた城の部分も残っており、町のボランティア団体が主催するガイドツアー(英語とスペイン語)に参加すれば内部に入ることも可能です。

ガイドツアーの時間や予定の詳細情報は町の観光案内所などで入手できます。他にも博物館ツアーや町歩きツアーなど色々と企画してあるので、地元の人や他の観光客との交流も兼ねて参加するのもいいかもしれません。

アルバラシンへの行き方・観光アドバイス

アルバラシンへの道のりは残念ながら簡単ではありません。

国際免許証があるのであればレンタカーを借りるのが断然オススメです。バレンシア(València)かサラゴザ(Zaragoza)まで列車などで移動し、そこから車で移動すればどちらも2時間程でアルバラシンへ到着します。

国際免許証がない場合はバスかタクシーでの移動になります。まず長距離バスや電車で近郊のテルエル(Teruel)まで移動します。長距離バスも電車もバレンシアやサラゴザ、マドリードなどの主要都市から出ています。

テルエルのバスターミナル(La Estación Teruel)からNavarro社が運行するアルバラシン行きのミニバスが出ていますが、1日に1本しかありません。

2018年5月時点では、テルエル-アルバラシンのバスは平日が14:10発、土曜が15:30分発で、アルバラシン–テルエルのバスは平日・土曜もとも8:55発となっています。

バスの時間は年々変わっているようですので、行く前にテルエルのバスターミナルのホームページでバスの時間を再確認しましょう。バスチケットは運転手さんから直接購入できます。バスで往復する場合は必然的にアルバラシンで宿泊になります。

タクシーの場合はテルエルから40分ほどで、料金の目安は50ユーロ前後です。タクシーで往復する場合は事前にピックアップの予約もしておいたほうがいいでしょう。

アルバラシンは標高約1200メートルの高地に位置しています。春先や秋口でも冷え込むので、時期によってはまだ厚手のジャケットやコートが必要です。

オススメの観光時期は初夏~秋口。5月ごろになると暖かくなり始め、新緑に囲まれたアルバラシンの景観を楽しめます。10月ごろからは紅葉が楽しめます。暖かい時期でも夜はひやっとしますので、薄手の上着を持って行くと安心です。

また、アルバラシンの近郊は岩肌の砂利道で、街中も石畳の坂道が多いです。町や郊外の散策をするなら履き慣れた運動靴を持って行きましょう。

まとめ

スペイン、アラゴン州の標高1200メートルの高地に位置する城塞都市アルバラシン。スペインの最も美しい村の一つにも選ばれており、穴場の観光スポットです。

アルバラシンの旧市街の町並みはこの町を代表する見どころの一つ。

城壁や町の郊外の高台から眺めると、ピシッと並んでいるようで並んでいない家屋の列が独特の景観を生み出しており、また家屋の色が光の加減で桜色や赤茶色に見えるのが特徴です。

全体的に赤茶色やベージュなどの色合いで統一されており、シンプルな色合いですが古い家屋が並び立つ景色は圧巻です。日暮れ後の街灯に照らし出される町並みはポストカードなどにも良く利用されている必見の景観です。

町中にある大聖堂は内装が見どころ満載で、身廊の天井にある網目模様や金色に輝く礼拝堂などが大変美しい教会です。この大聖堂の鐘塔と門塔の屋根はカラフルで、この町の遠景を見たときに唯一色鮮やかに映る部分です。ぜひ高い場所から観察してみてください。

町の北側には城壁が保存されています。高台にあるため坂道を登っていかなければなりませんが、城壁上から見下ろす町並みは感動を覚えずにはいられない壮観な眺めです。ガイドツアーに参加すれば大聖堂の後ろにある城跡にも入ることができます。

アルバラシンへのオススメの行き方はバレンシアやサラゴザなどの近郊都市からレンタカーを借りる方法です。

それができない場合はバスやタクシーでの移動となります。アルバラシン近郊のテルエルまで高速バスや電車で移動し、テルエルのバスターミナルからアルバラシン行きのミニバスに乗り換えます。このバスは一日1本しか出ていないため、往復バス移動であればアルバラシンで宿泊が必要です。

タクシーであればテルエルから40分程で、料金は50ユーロ前後が目安です。

アルバラシンは高地にあるので、観光に行くのであれば初夏から秋口がオススメです。時期によって新緑や紅葉が楽しめます。町中や郊外は石畳や岩肌で歩きづらいので、運動靴を準備するといいでしょう。

アクセスが悪いこともあり行くには時間と勇気がいりますが、行って後悔することはないほど魅力的な町で、スペイン国内からは長期宿泊やリピーターも多い人気観光地です。

日本人にはまだあまり馴染みがない穴場スポットですので、人気が出る前に先駆けしてみてはいかがでしょうか?