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スペインの最も美しい村!アラゴン王国の古都アインサに行ってみよう!

アインサとは?

 バルセロナやマドリッドを始め世界中から観光客が訪れるスペイン。

スペイン全土に地域独特の観光スポットや遺産が数多く点在しており、数度の滞在で全てを回るのは不可能と言われているほど魅力の詰まった国です。

バルセロナからのほど近いスペイン北部のアラゴン州は日本人にはあまり馴染みのないエリアですが、ここにも見どころが点在しています。

この地域は中世の頃はアラゴン王国として独立していた歴史あるエリアで、その中に一時期はアラゴン王国の首都でもあった古都アインサ(Aínsa)という町があります。

ピレネー山脈の麓にあり、アラ川とシンカ川という二つの川が合流する三角州にあるこの町は、中世の頃は城塞都市として栄えていました。現在もアインサの旧市街エリアは中世の街並みを色濃く残しており、「スペインの最も美しい村」の一つとして登録されています。

スペインやヨーロッパでは知名度が上がっていますが、まだまだ日本人にとっては穴場スポットと言える観光地です。

ピレネーが生み出す自然の景観と古い町並みが魅力のアインサ。北部スペインを訪れる機会があれば、ついでに足を伸ばす価値のある絶景スポットです。

今回はアインサ旧市街の見どころやアクセス方法を紹介します。

アインサの見どころ

1: 城塞(Castillo Fortaleza)

旧市街エリアの奥には城壁跡が残されています。

現在見られる城壁の大部分は17世紀のものでロマネスク様式風。城壁内は広場になっており、中世の頃は広場へ通じる門は1つだけで、有事の際の町人の避難場所になっていたそう。

現在は埋められてしまいましたが、以前は堀で守られていた堅固な城だったそうです。

現存している城壁内のキープ(日本の城でいう天守)の一部は11世紀にまで遡るという年季の入りようで、現在は旧市街側のキープは観光案内所として、駐車場側のキープは自然博物館として利用されています。

石造の重厚な城壁は歴史の長さを感じさせます。

城壁内には投石機や大砲などのレプリカなどが展示されており、城壁の一部は登って見ることもできます。

城壁から北側をみれば巨大な岩のように見えるペーニャ山(Peña Montañesa)の素晴らしい景色を見ることができます。重厚な城壁と巨大な岩山が織りなす壮大な景観はこの町の絶景スポットの一つ。ぜひ登って周囲の景色を堪能してください。

2: マヨール広場(Plaza Mayor de Aínsa)

旧市街エリアの中心部であるマヨール広場にはレストランやカフェ、ホテルなどが集まっています。

マヨール広場は古い石造りの建物に囲まれており、その景観は12~13世紀を彷彿とさせます。

蜂蜜色の石壁と石畳に囲まれ、近代的なものがほぼ見当たらないこの広場は、スペイン国内においても最も中世の趣が残っている広場の一つに挙げられています。

広場の見どころは建物同士を繋いでいるアーチ回廊です。建物正面のアーチは一つ一つ微妙に形が異なっており、回廊部分は繋がってアーケードになっています。

アーケード内部のアーチも17世紀前後のロマネスク様式で、天井をみると古い梁などが張り巡らされており、石造りのアーチと古い木の梁のコントラストは中世にタイムトリップしたかのような感覚を与えてくれます。

広場から建物を眺めても、アーケードのアーチ部分から広場を眺めても絵になる美しいシャッタースポットです。

この広場は、晴れている日の昼間に行けば蜂蜜色の建物の景観と青空の美しいコントラストを見ることができます。しかし、ハイシーズンの昼間はレストランのテラス席や車などのせいで少し景観が損なわれていまいます。

しかし、朝方であれば人も少なくテラス席なども片付けられていたり隅にまとめてあったりするのでシャッターチャンスです。夕方から夜も広場の明かりで建物がライトアップされたようになり、明るい時間とはまた違った景観を楽しめます。

3:聖マリア教会(Iglesia de Santa María de Aínsa)

最後に紹介するのはマヨール広場からも程近い聖マリア教会です。

ここは11世紀後半から12世紀にかけて建てられた石造りのロマネスク様式の教会です。小さな教会で内部にはステンドグラスなどはなく、明り採りの窓がある程度。

質素な内装ですが石が積み重なった天井アーチは大変美しく見えます。教会の身廊部分には14世紀に掘られた聖マリアの彫刻などがあります。

そしてこの教会の目玉は鐘塔です。11世紀に建てられた鐘塔で、高さは約30メートル。この鐘塔には登ることができ(1ユーロ)、町で一番高い位置から周囲を見渡せるアインサ一の絶景スポットです。

古い鐘塔なので階段で上まで登らなければなりませんが、それほど高いわけではないので運動がてら気軽に登れます。

鐘がある展望スペースから眺めるアインサの町並みや周囲の自然の景色はつい言葉を失ってしまうほどの美しさ。

特に、北側の眺めは絶景で、晴れた日にはペーニャ山やその奥に広がるピレネー山脈、町を挟んで流れる美しい川や白砂利の川州を堪能できます。ヨーロッパ版の上高地のような場所で、春から秋にかけては木々の新緑や黄葉を楽しむことができます。

教会は基本的に7~9月は朝から20時まで、それ以外の時期は16~20時まで開いています。鐘塔は教会外側に受付があります。小さい町ですのでハイシーズン以外は早めに鐘塔への受付口が閉まることも十分あり得ますので、時間に余裕を持って行くようにしましょう。

アインサまでのアクセス

残念ながら、アインサまでの交通の便は良くありません。

国際免許証があるのであれば、レンタカーを借りるのが一番オススメです。

バルセロナからであれば列車でレリダ(Lleida)まで移動し、レリダからレンタカーでアインサまで2時間弱で行けます。バルセロナから車で行く場合は3時間半前後かかります。

マドリッドからであれば、サラゴザ(Zaragoza)まで列車で移動し、サラゴザからレンタカーで2時間半ほどでアインサに到着します。

公共交通機関を利用する場合は、列車と中距離バスを乗り継いで行くことができますが、バスが1日に1~2本しかないのでアインサやその近郊での宿泊を考えなければなりません。この場合、まず列車で起点となるサラゴザまで移動します。サラゴザからアインサまでのルートは2つ。

1つめのルートはサラゴザからウエスカ(Huesca)まで電車、ウエスカ➖バルバストロ(Barbastro)➖アインサまではバスで移動するルートです。

バスはAvanzaという会社やその系列会社が運行する中距離バスを乗り継ぎます。ただ、バルバストロ➖アインサ間のバスが一日に1本(夏場は2~3本)しかないので入念な下調べが必要です。

2つめのルートはサラゴザからサビニャニゴ(Sabiñánigo)まで列車、サビニャニゴ➖アインサ間をバスで移動するものです。

こちらの方が乗り換えは少ないのですが、まずサラゴザからサビニャニゴ間を結ぶ列車の本数がかなり少ないのがネック。そしてサビニャニゴからアインサ間のAvanzaのバスも一日1本程度です。

どちらのルートでアインサに向かうにしろ、近郊の都市やアインサで1~2泊の宿泊とバスの時間調べなどの下準備が必要になります。夏の時期はバスや電車の本数が多少増えるので、公共交通機関での移動を考えている場合は7~8月に行くと良いでしょう

また、バルセロナからなら、300ユーロ前後と高額にはなりますがVELTRAの現地オプショナルツアーで日帰りバスツアーもあります(要事前予約)。

複数人で申し込めば値段も下がるようですので、場合によってはアインサ周辺で宿泊したりするより安上がりになることも。公共交通機関での移動を考えている人は、ツアー参加も選択肢に入れていいかもしれません。

まとめ

スペイン北部のアラゴン州にある古都アインサ。

ピレネー山脈の麓で2つの川に挟まれた三角州にある、中世の街並みを色濃く残した隠れ観光スポットです。「スペインの最も美しい村」の一つに登録されており、周囲の壮大な自然と石造りの古い町並みの景観が特徴です。

旧市街エリアには大きな城壁が残っており、現在博物館や観光案内所として使われているキープは11世紀に建てられたものです。城壁や城壁内広場には大砲や投石機などのレプリカを見ることができます。また、城壁上から眺めるピレネー山脈方面の眺めは絶景です。

旧市街の中心にあるマヨール広場も古い石造りの家屋に囲まれており、スペイン国内でも美しい中世の街並みが残る広場の一つに挙げられています。

広場の家屋にはレストランやカフェなどが入っており、日中から夜まで人で賑わっています。家屋をつなぐ回廊部分はアーケードになっており、建物ごとに形が微妙に違うアーチや回廊内部のアーチと木梁のコントラストが見どころです。

マヨール広場の近くにある聖マリア教会は11世紀頃に建てられた石造りの教会です。この教会には高さ30メートルの有料で登れる鐘塔があり、そこからアインサ周辺のパノラマビューが楽しめます。

アインサの街並みや城壁などはもちろん、晴れた日には遠くのピレネー山脈や眼下を流れる2つの美しい川と白い川州の景観を見ることができます。ここからの眺めは絶句するほど美しく、アインサ一の絶景スポットです。

アインサへの公共交通機関でのアクセスはかなり不便であるため、国際免許証がある場合はレリダやサラゴザなどの近郊都市まで列車などで移動し、そこからレンタカーを借りることをお勧めします。

公共交通機関を利用する場合は、まずサラゴザまで移動し、そこから電車やバスを乗り継いでアインサまで移動します。アインサに向かうバスは基本的に一日1本(夏場は数本)しかないので、近郊都市やアインサで必然的に宿泊しなければなりません。

バルセロナからはVERTRAの現地オプショナルツアーで日帰り観光が可能です。

アクセスの不便なアインサですが、その町並みと周囲の大自然の景観はその苦労を忘れさせるほどの美しさなので行ってみる価値は十分にあります。

バルセロナなどスペイン北部への旅行の予定がある人は、ぜひ時間をとってアインサまで行ってみてください。この穴場絶景スポットに感動すること間違いなしです。