翻訳(Language Change)

スペインの世界遺産!セゴビア旧市街とローマ水道橋の魅力とは?

今回ご紹介するのは世界遺産、スペインの「セゴビア旧市街とローマ水道橋」です。

皆さんはセゴビア旧市街とローマ水道橋についてご存じでしょうか。

セゴビア旧市街とローマ水道橋はスペイン中央部の都市、セゴビアに残された世界遺産で、旧市街の建物と、ローマ時代の水道橋から構成されています。

セゴビアはスペインの首都マドリードと北西部の町、ヴァリャドリードの中間地点にある町で、現在ではAVE(スペイン高速鉄道)を利用してマドリードから30分程度で訪れる事ができるため、マドリードからの日帰りの観光地としても人気があります。

そんなセゴビア旧市街とローマ水道橋の魅力について、歴史を踏まえながらご紹介していきたいと思います。

セゴビアの歴史

セゴビアには古代から人が定住した形跡があります。

現在世界遺産となっているアルカサルのある場所には、古代イベリア=ケルト人の砦がありました。

古代ローマの時代には「セゴウィア」と呼ばれ、イスラムのムスリム王朝の時代には「シクビヤー」と呼ばれていました。

この言葉はもともとケルト語で「砦」を意味する言葉に由来しています。

現存する水道橋の姿を見ればおわかり頂けるかと思いますが、セゴビアは、古代ローマの時代には既に一定以上の規模を持つ町として栄えていました。

ムスリム王朝の時代には、毛織物産業で有名になり更に栄えました。

11世紀にはカスティーリャ王アルフォンソ6世によってセゴビアにカトリック司教座が置かれ、多くのキリスト教徒が移住しました。

もともとムスリム王朝の時代から毛織物産業が盛んだったこともあって、12世紀以降は羊毛と毛織物の交易によって町は繁栄しました。

カスティーリャ王アルフォンソ10世はセゴビアのアルカサルを増改築して王宮としました。

この頃にゴシック式の建造物も数多く建てられ、町は急速に発展していきます。

そしてセゴビアの繁栄が頂点を迎えた15世紀後半の西暦1474年12月13日、カトリック両王として有名なイザベル1世はセゴビアでカスティーリャ王に即位しました。

西暦1520年に起きたコムネーロスの反乱では毛織物産業が発展していた都市と一丸となって反乱に加わりましたが、敗れます。

しかし、この事によってもセゴビアの成長は止まらず、西暦1594年には人口は27,000人を越えました。

その後はスペイン自体の国力が衰えるとともにセゴビアの成長も止まり、西暦1694年の記録によれば人口はかつての3割程度の8,000人にまで落ち込みました。

現在のセゴビアは人口55000人の中規模な町となっていて、最盛期に建設されたセゴビア大聖堂や、ほぼ完全な形で残るローマ時代の水道橋など市街地全体が世界遺産となっています。

代表的建造物

セゴビアのローマ水道橋

紀元前80年に古代共和制ローマがセゴビアを制圧しました。

それ依頼、古代共和制ローマとその後の古代ローマ帝国はこの地方の中心的都市としてセゴビアの都市環境整備に力を入れます。

古代ローマ帝国が最も力を入れたのが水道橋でした。

セゴビアは海抜1,000メートルの高い丘の上にあったため、古代ローマ人はその非常に優れた建設技術を用いて、水源地から高い水道橋を建設してセゴビア市街地に水を供給しました。

この水道橋は古代ローマ帝国が撤退した後も引き続き使用されていましたが、ムスリム王朝が撤退する際には水道橋の一部を破壊したため、一時期使用不能となっていました。

この破損箇所はその後カトリック両王として有名なカスティーリャ女王イザベル1世によって修復され、19世紀まで水道として利用されました。

セゴビアの水道橋は、最も太い箇所でも幅2.4メートルしかないのに対して高さは30メートルに達するため、非常にスレンダーな印象を受けることでも有名です。

この橋には「悪魔の橋」という有名なエピソードがあります。

古代ローマの建築技術の結晶とも言うべきこの橋は、石と石を組み合わせることだけで作られていて、接着剤や留め金などは一切使われていません。

後世の人々はこれを見て、人間が作ったのではなく、悪魔が作ったに違いないと考えたことから生まれたエピソードなのですが、ご紹介します。

昔々、セゴビアに住む若い娘がいました。

娘は毎日何回も丘を下り、遠くの川まで水を汲みに行っていました。

毎日毎日水汲みばかりの毎日に魔が差してしまった娘はある日こう願いました。

「私の魂と引き替えでもいいから、夜の間にこの町まで水を引いてください。」

たまたま通りがかった悪魔がその願いを聞きつけ、夜の内に水道橋を完成させようとします。

最後の石を積み上げようと悪魔が手を伸ばした時に、一番鶏の声が響き、夜明けとなりました。

一番鶏の声を聞いて正気に戻った娘は教会に行って、悪魔に願いをしてしまった事を懺悔しました。

懺悔を行ったことで娘は許されて、水道橋の中央に聖母マリア像と十字架が飾られるようになった、というお話です。

セゴビア大聖堂

セゴビア旧市街の中心部、マヨール広場に面している大聖堂がセゴビア大聖堂です。

西暦1520年のコムネーロスの反乱の際、市民派は大聖堂に立てこもり、国王派は王宮を拠点として市街戦を繰り広げました。

それによって大聖堂を含む旧市街は大きな被害が出てしまいます。

その後西暦1525年にカルロス1世は損傷した古い大聖堂を撤去し、新しい大聖堂を建設するように命じました。

このときに建設されたのが現在の大聖堂です。

着工から200年以上の年月をかけて完成したセゴビア大聖堂は、スペイン最後のゴシック式大聖堂となりました。

薄いオレンジ色の外壁のセゴビア大聖堂は、スカートの裾を広げたように見える事から「大聖堂の貴婦人」とも呼ばれています。

アルカサル

セゴビアのアルカサルはもともとイベリア=ケルト人が建設した砦のあった場所にローマ人が建設した要塞を起源としています。

12世紀にカスティーリャ王アルフォンソ6世によって増改築されたアルカサルでは、イザベル1世の戴冠式や、カスティーリャ王族の結婚式などが執り行われました。

外観も非常に美しいアルカサルですが、「玉座の間」、「諸王の間」などの宮殿内部の部屋の装飾や調度品も非常に美しい事で有名です。

ラ・ベラ・クルス教会

エルサレムの聖墳墓教会をモチーフに建設されたラ・ベラ・クルス教会は、十二角形の建物が非常に特徴的となっています。

この教会は長い間テンプル騎士団によって建設されたと思われていましたが、最近の研究では聖ヨハネ騎士団によって建設されたのではないかという説が出てきています。

旧市街の北側にあるこの教会からはアルカサルを一望できる素晴らしい風景が有名です。

お役立ち情報

こちらではセゴビア旧市街とローマ水道橋観光に役立つ情報や豆知識をお伝えします。

白雪姫のお城

実はディズニー映画の白雪姫に出てくるお城は、ここセゴビアのアルカサルがモデルとなっています。

崖の上に立つ円錐形の塔を持つ城をヲウォルト・ディズニーは非常に気に入り、白雪姫の城のモデルにしたそうです。

そう聞くとなんだか特別な城に見えてくるのは不思議ですね。

最後に

いかがでしたか。

これをきっかけにセゴビア旧市街とローマ水道橋に興味を持って頂けたなら幸いです。

冒頭でも少しお話しましたが、セゴビアはマドリードからスペイン高速鉄道を使って30分で訪れる事ができるため、マドリード観光と合せて日程を組む方が多いです。

またセゴビアの観光スポットは旧市街に集中しているため、日帰りでも十分に楽しめます。

ヨーロッパでは有名なセゴビアですが、日本での知名度はまだ高くはありません。

しかし、そういった穴場を訪れるのも旅の楽しみの一つです。

セゴビアだけではありませんが、スペインはどこへ言っても日本人の口に合う料理がありますので食傷になってしまう心配も少なく、比較的旅行しやすい地域となっています。

スペインをご旅行の際には、是非セゴビアにも足をお運び下さい!