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クメール文化が残した神秘的な世界遺産!遺跡マニアは集まれ!カンボジアのアンコール遺跡群(アンコール・ワット)特集!

今回はカンボジアの世界遺産アンコールの遺跡群をご紹介しようと思います。
日本ではアンコール・ワットと言った方がわかる方が多いですね。

カンボジア北西部にある町、シェムリアップ郊外の北側に、アンコールの遺跡群はあります。
9世紀から14世紀頃に建設されたそうですが、損傷が激しく長い間危機遺産に登録されていました。

実は海外の世界遺産の中では私達日本人との繋がりがある数少ない遺跡なのです。
その歴史や現在の状況なども踏まえ、アンコールの遺跡群をご紹介していきます。

アンコールの遺跡群とは?

先程も少しお話しましが、改めてアンコールの遺跡群についてご説明します。
アンコールの遺跡群はインドシナ半島で大きな勢力を誇ったクメール王朝(アンコール朝)の遺跡です。

クメール王朝は現在のカンボジア王国の源流となった王国で、その最大版図は現在のカンボジア、ラオス、タイ、ベトナムにまたがる大きなものでした。
このクメール王朝の王都が置かれていたのがアンコールです。

クメール王朝は9世紀頃に成立し、14世紀前半まで続きました。
この王朝の特徴として、新たな王が即位すると護国豊穣を祈願して寺院を建て、また主に農業用水として考えられている、バライと呼ばれる貯水池を建造する風習がありました。

アンコールの遺跡群とは、クメール王朝歴代の王達が築いた寺院群を中心とした遺跡なのです。

アンコールの歴史


アンコールの歴史についてお話します。
アンコールの歴史とは、すなわちクメール王朝の歴史です。
西暦802年にクメール王朝が興り、1431年にタイのアユタヤ朝によってクメール王朝が滅びるまでが主なアンコールの歴史です。

その後はポル・ポト政権のクメール・ルージュに破壊されるなど不遇の時代があり、文化財として保護されるようになったのはつい最近の事です。

西暦802年、ジャヤヴァルマン2世がシャイレーンドラ朝の勢力を駆逐し独立を果たしたところからアンコールの歴史は始まります。
しばらくはアンコールにとって平和な時が続きますが、西暦1177年に南ベトナムのチャンパ王国の軍が王都を破壊します。

ここで登場するのがクメール朝の最盛期の王、ジャヤヴァルマン7世です。
ジャヤヴァルマン7世はチャンパ王国を撃退し、王都を奪還します。

その後西暦1190年にはチャンパ王国に逆侵攻し征服します。
このジャヤヴァルマン7世はそれ以前の王が奉じていたヒンドゥー教ではなく、仏教を信仰していた事で知られています。
アンコール遺跡群の最も重要な遺跡、アンコール・トムをはじめとする仏教遺跡群はこの頃に造られた物が多くなっています。

ジャヤヴァルマン7世の治世下で最盛期を迎えたクメール朝でしたが、王の死後は後継者争いをきっかけに次第に弱体化して行きます。
仏教とヒンドゥー教の宗教勢力の争いも背景にあったのではないかとも言われています。

ジャヤヴァルマン7世は仏教徒ですが、2代後のジャヤヴァルマン8世はヒンドゥー教徒だった為、廃仏運動が起こり、アンコールの仏像群もヒンドゥー教の世界観に合うようなデザインに彫り直されました。
そのジャヤヴァルマン8世もまた仏教徒のインドラヴァルマン3世に暗殺され、王位を奪われます。

14世紀頃になると、タイで独立したアユタヤ朝との度重なる戦争に敗れ、最終的には西暦1431年にアンコールが陥落し、クメール朝は滅亡してしまいます。
クメール朝滅亡後、アンコールに本拠を置く勢力は現れず、アンコールの寺院群も荒廃していきます。

アユタヤ朝による陥落後、時間とともに荒廃、崩落していったアンコールの寺院群ですが、現代になってから追い打ちをかける事件が起こります。
ポル=ポトのクメール=ルージュによる寺院、仏像の破壊です。

クメール=ルージュは原始共産主義を標榜した勢力で、多くのアンコールの仏像を砕き、敷石にしたと言われています。

また、カンボジア中央で権勢を失ってから落ち延びた先がアンコールで、これはアンコールの遺跡群が要塞のような作りになっていた事と、その文化的価値の高さから、重砲を用いた本格的な陸上戦を避けられるのではないかという狙いからアンコールに拠点が置かれたのですが、その時にも仏像は破壊されてしまいました。

1992年に世界遺産に登録されてからは修復も進んでいますが、現在でも作業は継続して行われており、修復が間に合っていない箇所も多くあります。

しかし、現在のカンボジア情勢は非常に安定しており、経済的にも成長を続けていますので、アンコールの遺跡群が再び危機にさらされる心配は無いでしょう。

代表的建造物

それでは、アンコールの遺跡群の代表的建造物をご紹介していきます。

アンコール・ワット

日本でも最も有名なアンコールの遺跡であるアンコール・ワットは12世紀前半に建設されたヒンドゥー教寺院です。
現在のカンボジア国旗の中央にも描かれているように、カンボジアの最も重要な文化遺産でもあります。

ヒンドゥー教の世界観を具現化した、世界最大級の石造寺院で、毎年多くの観光客が訪れています。
また、江戸時代の日本人が訪れ、書いていったという墨書きも残されています。

当時の日本では、アンコール・ワットは祇園精舎と考えられていました。
また、南天竺と呼ばれることもあり、仏教の聖地の1つと伝わっていました。
そういった経緯から当時としては多くの日本人が訪れていたと言われています。

アンコール・トム

アンコール・トムは城塞都市の遺跡で、アンコール・ワットとは対照的に仏教遺跡となっています。
東西南北には観世音菩薩像があり、アンコール・トム中心部にはアンコールの遺跡群の代表的建造物の1つでもあるバイヨンがあります。

詳細は後述しますが、バイヨンはヒンドゥー教と仏教の混合寺院で、バイヨンの四面像が有名です。

タ・プローム

タ・プロームは巨大なガジュマルの根っこが遺跡に絡みついている姿が有名です。
学校の教科書などでは、アンコール・ワットと並んで写真が掲載されている事もありますので、見たことがある方も多いかもしれません。

遺跡の修復作業が難航している理由の1つに、ガジュマルと遺跡を切り離した場合に、遺跡が崩壊するのではないかという説があります。

長い年月をかけて遺跡と一体化してしまったガジュマルを切り離せば、遺跡自体が崩壊してしまう恐れがあるというのです。
遺跡を崩壊させず、ガジュマルによる侵食を防ぐ手段が模索されています。

バイヨン

元々バイヨンはジャヤヴァルマン7世によって建立された仏教寺院でしたが、その後ヒンドゥー教寺院への改装が行われた形跡があり、回廊に施されたレリーフでは当時の暮らしが描かれています。

チャンパ軍との戦いの様子から、庶民の暮らしまで様々なレリーフがありますので、是非見て頂きたいと思います。
バイヨンはアンコール・トムの中でも有名な遺跡ですので、観光客も多いです。

プノン・バケン

プノン・バケンはアンコールの遺跡群の中でも最古の部類に入ります。
初期アンコール王朝の中心的寺院で、ヒンドゥー教を奉じています。

初期アンコール王朝はここを須弥山に見立て、ヒンドゥー教の世界を表そうとしていたそうです。
5層のピラミッド型の建築で、上に登る階段は・・・本当にきついです。
足に自信の無い方は諦めた方がいいレベルです。

先程調べてみたところ、勾配は最大70度だそうです。
そんなきつい階段を越えて登る上の景色はまさに絶景!

樹海に沈む夕日とアンコール・ワットの風景は、ここでしか見られないものです。
途中までは像に乗って行くことも出来ますよ。

バンテアイ・スレイ

バンテアイ・スレイは日本ではあまり有名ではありませんが、クメール美術の至宝とまで言われている美しい建築を見る事ができます。
また、東洋のモナ=リザと言われているデヴァター像があるのもこの寺院です。

バンテアイ・スレイとは「女の砦」という意味です。
この遺跡の特徴は、遺跡の全面に彫刻があることです。

ヨーロッパの教会建築と比べても劣らないほどの美しい彫刻は、訪れる観光客を魅了しています。
10世紀頃の建立と伝わっていますが、完全に忘れ去られていた為か保存状態も非常によく、精巧なクメール美術を堪能する事ができます。

近年ではカンボジアの政情が安定したことにより観光客も増え、人気のスポットとなっています。

お役立ち情報

アンコールの遺跡群を訪れるのに役に立つ情報や、カンボジアの豆知識をお伝えします。

通貨
ニューリエルという通貨です。
観光地やレストランなどではUSドルが使える場所も多いです。
10000リエル ≒ 263円 です。※2018年3月現在

物価
とても安いです!
お土産などは値段交渉で更に安くなります。

水道水
飲まないようにしましょう。
お腹を壊してしまってはせっかくの海外旅行が台無しです。
お腹を壊しやすい方は、食事の時にも飲み物に氷はいらないと伝えた方がいいです。

アンコールなどの郊外の観光地に出かける場合には、
ルートをはずれた場所には絶対に立ち入らないようにしましょう。

現在でも地雷が埋まっている場所もあります。
カンボジアに限ったことではありませんが、危険な場所には立ち寄らないのが海外旅行を楽しむ秘訣です。

カンボジアには雨期と乾期があります。
旅行前には現地の気候についてよく調べて、服装など準備して下さい。

最後に

いかがでしたでしょうか?

私自身が世界を旅していて、数々の印象に残る場所がございますが元々遺跡好きという事もあり、アンコールワットは手放せませんね。
東南アジアへの旅行では、クメール文化が残した神秘的遺産、アンコールの遺跡群への訪問もぜひご検討下さい。
樹海に佇むアンコールの遺跡群も、きっとみなさんの来訪を待っていると思います。

自然と人間が作った建物が見事なまでに調和された素晴らしい景色を是非みなさまご自身で体験して頂きたいです。