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アーサー王伝説ゆかりの地!?フランスのブロセリアンドの森の魅力とは?

近年海外ドラマや映画などの影響で日本でもじわじわと知名度が高まりつつあるアーサー王伝説。

円卓の騎士やゲームなどでよく出てくる聖剣エクスカリバーなどの出典元でもあります。

アーサー王や魔術師マーリン、騎士ランスロットなどが有名なアーサー王伝説の舞台はイギリスです。

しかし、フランスにもアーサー王伝説に縁のある場所があります。

フランス西部のブルターニュ地方にあるパンポンとその近隣の森は別名「ブロセリアンドの森」と呼ばれており、マーリンとランスロットとの関わりが深いエリアです。

円卓の騎士の中でも有名なランスロットは、ベンウィックのバン王の息子。そしてベンウィックは現フランスのブルターニュ地方なのです。

フランス出身のランスロットは、このブロセリアンドの森の湖の乙女(妖精)ヴィヴィアンに育てられたとか。

また、この森には魔術師マーリンの墓とされる場所や、ランスロットが育った湖など、伝説にまつわる場所が点在しています。

アーサー王伝説は書かれた時代によって多くのバージョンがあるため、これが正式な版だと言えるものはないのが現実ですが、それでもこのブロセリアンドの森は文学好きや歴史好き・アーサー王伝説に関心のある人にとっては興味深い場所であることに違いありません。

これだけいうと歴史やアーサー王に興味がない人は楽しめないかのようですが、全くそんなことはありません。このエリアでは豊かな自然の中でのハイキングを始め、修道院や城跡などの観光スポットもあります。

伝説の舞台でありミステリアスな雰囲気と見どころを持つブロセリアンドの森。今回はその見どころをご紹介します。

森の見どころ

*パンポンエリア

まずは観光の基点になるパンポン(Paimpont)中心地にある、ノートルダム修道院(L’abbaye Notre-Dame de Painpont)から。

パンポン湖の湖畔に建つ修道院で、その歴史をたどると7世紀にまで遡ぼります。645年にこの地方の王によって建てられましたが、騒乱の中壊されてしまいます。

その後再建されますが、手狭になったため1199年に大きな修道院として建て替えられます。現在の建物は当時のものを基に15世紀の増築と2004年の修復を終えた姿です。

修道院の見どころは聖堂入口上の美しいステンドグランスのバラ窓、豪華で繊細な彫刻がなされた聖壇、13世紀からそのままと言われている木造のアーチ天井などです。

修道院横には広い芝生のスペースがあり、側面は湖に面しています。天気が良ければ周りをハイキングしたり芝生の上でくつろいだりすることができます。

*ル・ビュイッソンエリア

次にご紹介するのはパンポンから北東に9キロほど行ったところにあるル・ビュイッソン(Le Buisson)地域。この地域には3つの観光スポットが固まっています。

まず一つめは樹齢500年以上とされるアンドレのコナラの木(Chêne des Hindrés)。

国道脇の駐車場から森の中の道を800メートルほど歩いたところにある巨大な木で、高くそびえ立った木から漏れる木漏れ日はキラキラ光って美しく、マイナスイオンもたくさん出ていそうな雰囲気。

木々の合間から見える青空もとても美しく、自然の美しい景観を堪能できます。

コナラの木の最寄り駐車場から車でさらに5分も行かないところに別の大きな駐車場があります。ここの近くにあるのはマーリンの墓といわれる墓石と、若返りの泉で、ブロセリアンドの森のメインスポットの一つ。

マーリンの墓は木々に囲まれており、その真ん中のスペースに大きな石が2つドンと置いてあります。伝説によると、ヴィヴィアンはマーリンがこの石の脇で眠っている間に、この石の周りを9回周り魔法で彼をここに縛り付けてしまったのだとか。

マーリンの墓から5分ほど歩いたところにあるのは若返りの泉。ここは妖精ヴィヴィアンが不老のために浸かった泉なんだとか。

泉の近くには小石が段々に積み上げられた不思議で奇妙な場所もあります。かなり神秘的と神々しい雰囲気が漂うエリアで、行ってみると心が洗われるかのようです。

アーサー王伝説ファンにとっては見逃せないスポットですし、そうでない人もリフレッシュできる観光スポットです。

*コンペエリア

パンポンから北に6キロほど行ったところに、コンペ城(Le château de Comper)があります。

13世紀に建てられた煉瓦のような石で作られた古城跡で、城へ入る城門や城壁は見ただけでかなり古いものだとわかるほど年季が入っています。

入口横の城壁は赤レンガの石畳で作ってあり、天気がいい時には赤い石と草木の緑と青空のコントラストが大変美しいです。

そしてこのコンペ城、現在はアーサー王伝説研究所として使われています。中はアーサー王関連のビデオや展示物を見ることができます(フランス語のみですが、パネル展示によっては英語の解説もついています)。

3~10月の期間中特定の曜日しか開いていませんが、夏の間やフランスの学校休暇中は毎日開いています。アーサー王伝説のファンの方はぜひ行ってみてください。

また、城の前にはヴィヴィアンの湖(Lac de Viviane)が広がっています。ヴィヴィアンに育てられたというランスロット。彼が育ったのはここだったのかもしれません。

他にも、湖の周りの散策路にはマーリンのコナラの木や巨大な石、可愛いカモたちがいたりと見どころが点在しています。この湖にはカワウソも生息しているのだとか!運がよければ見られるかもしれません。

天気が良いと大変気持ちがよく過ごしやすい湖畔です。サンドイッチや軽食を買ってここでピクニックをするもオススメです。

今回はパンポンから北と東にある観光スポットを紹介しましたが、ブロセリアンドの森の南西部には、浮気性の男性は閉じ込められるという伝説がある帰らずの谷(Val sans Retour)や黄金の木(Arbre d’or)、14~15世紀に建てられた当時の姿がそのまま残るトレッソン城など観光スポットが点在しています。

車で回れる場合や1泊以上できる場合はこちらの方もぜひ回ってみてください。

アクセス・回り方

ブロセリアンドの森は、パンポンとその周辺の森をまとめた広大なエリアを指します。実際に地図に載っているパンポン(Paimpont)という地域が中心部になります。

 パンポンへの行き方は、列車・飛行機とバスを乗り継いで行くことができます。

近郊の大都市はレンヌ(Rennes)で、そこまではTGV(新幹線)や飛行機で行くことができます。レンヌからはillenooというバス会社の1番のバスでパンポンの観光案内所近く(Paimpont centreで下車)まで行けます。

バスはレンヌ駅横のバスターミナル(Gare Routière)から出ています。

曜日や時期、学校の休暇によって多少変動しますが、一日に5~7本程度運行しています。バスの本数自体は多くはないので事前にホームページで往復のバスの時間をチェックしておくと安心です。

レンタカーであればレンヌから40分ほど、モン・サン・ミッシェルやサン・マロなどの観光地からも1時間半前後で到着します。

ブロセリアンドの森は他の田舎の観光地に比べるとバスの本数は多いほうですが、問題となるのは観光スポット間の移動です。東西約20キロという広範囲であるブロセリアンドの森。

レンタカーで回れればそれが一番いいのですが、国際免許証を持ってない、外国での運転はちょっと…という人もいるでしょう。

そんな人へのオススメがレンタルバイク。1日25ユーロ(他にも2時間や半日料金もあり)で借りられる電動自転車で、パンポンの観光案内所の近くから借りることができます。

それ以外にも、ブロセリアンドの森の近郊エリアで観光案内所がある町から借りたり、パンポンで借りたバイクを他のエリアのレンタル場所に返却することも可能です。

レンタルバイクの数は全エリアで75台ほど。フランス国内やヨーロッパからの観光客はほとんどの場合車ですが、夏場などはサイクリングをする人も多いです。

繁忙期に訪れる場合は、事前にレンタルバイクのHP(Broceliande bike)で予約をしておくと安心でしょう。

また、このエリアには私有林もあります。冬の狩りのシーズンになると閉鎖されるため一部の観光スポットは見ることができませんし、アクティビティなども制限されます。訪れるのであれば春先から9月頃までがオススメです。

まとめ

アーサー王伝説と所縁のあるブロセリアンドの森。パンポンという小さな町を中心として東西に広がる広大な森のエリア内には、今にも妖精などが出てきそうな神秘的な観光スポットが点在しています。

ブロセリアンドの森の中心にあるパンポンには、古くは7世紀まで遡るノートルダム修道院があります。バラ窓やステンドグラス、豪華な聖壇、13世紀からそのまま残っていると言われる木造の天井アーチなどが見どころです。

パンポン北東のル・ビュイッソンのエリアには、魔術師マーリンの墓や妖精ヴィヴィアンが不老のために浸かったという若返りの泉、樹齢500年を超えるコナラの木があります。

美しい自然に囲まれたこれらの観光地は神秘的でありなら、かつマイナスイオンが大量放出されているような雰囲気です。散策にはもってこいのエリアです。

パンポンの北にあるコンペには、13世紀に立てられたコンペ城があります。歴史を感じさせる城壁跡と周りの緑、青空のコントラストは大変美しく見応えがあります。

また、この城の住居部分は現在アーサー王伝説研究所になっています。研究所内ではアーサー王の伝説に関する展示物を見ることができます。

また、城の前には妖精ヴィヴィアンにちなんだ湖も。湖畔の眺めも大変美しく、少しゆっくりする休憩スポットとしてもオススメです。

パンポンの南西部にも、これらに負けず劣らずの観光スポットが点在しています。時間があればぜひそちらにも足を伸ばして欲しいところです。

ブロセリアンドの森へのアクセスはレンタカー、または電車・飛行機とバスの乗り継ぎになります。

レンタカー以外の場合、レンヌまで飛行機や列車で移動した後、そこからillenooというバス会社の1番のバスでパンポンまで行くことができます。

バスの本数は時期や曜日によりますが、一日6本前後。事前に往復のバスの時刻表をホームページで調べておくと安心です。

ブロセリアンドの森は広大なエリアで、それぞれの観光スポットまで距離があります。車移動でない場合、オススメなのはレンタルバイク。電動自転車をパンポンの観光案内所近くや他の近郊エリアの観光案内所付近から借りることができます。夏場などのハイシーズン時は、事前に予約をしておくと安心です。

冬場は狩りのため見られる観光スポットやアクティビティが制限されます。行くのであれば春から夏の間がオススメです。

いかがでしたか?

自然豊かでミステリアスなブロセリアンドの森。アーサー王伝説に興味がある人もない人も、自然散策が好きであればぜひ訪れて欲しい観光スポットです。

リフレッシュできること間違いなしの美しい自然の景色が(もしかしたら妖精とかも)あなたを待っています。