翻訳(Language Change)

「勇敢なる撤退」の舞台となった港町ダンケルク!人々を魅了してやまない魅力とは?

ダンケルク(Dunkerque)とは?

ドーバー海峡に面するフランス北部の港町ダンケルク(Dunkerque)。
この名前に聞き覚えのある人も多いのではないでしょうか?

それもそのはず、2017年に公開され第二次世界大戦中の史実を元にした映画で世界的ヒットとなった「ダンケルク」は、この町で起こった出来事が描かれているのです。

第二次世界大戦中、当時のイギリスの首相チャーチルは、ドイツ軍にダンケルクまで追い詰められた英仏の連合軍40万人の兵士の救出を指示しました。

それによりダンケルクからドーバー海峡を渡りイギリス本土に兵を撤退させるという大規模な作戦が考案されます。

ダイナモ作戦と呼ばれたそれは、兵を乗せるための軍艦はもちろん、サポートのための戦闘機や民間の商船や漁船、ボートなどを総動員した軍民一体の作戦でした。

ドイツ軍の空爆や砲撃など命の危険があったにもかかわらず、窮地の兵士達を救うために皆が勇敢に協力したのです。

映画のおかげで知名度がぐんとアップしたダンケルクの街は、ビーチもあり学び場もあり、観光スポットもありということで、今やヨーロッパで人気の旅行先となっています。

ダンケルクの街も、観光ホームページや博物館をリニューアルしたり映画ロケ地のウォーキングツアーを企画したりと力を入れているので、今が観光の旬と言えます。

歴史や軍事関連に興味がある人には魅力的な街ダンケルク。

今回はダンケルクの必見スポットやアクセス方法をご紹介します。

ダンケルクの見どころ

ダンケルク1940博物館(Musée Dunkerque 1940 – Opération Dynamo)

ダンケルクに来たらまず外せないのはこちらの戦争博物館です。

名前の通り、前述したダイナモ作戦やダンケルクの戦いに関する展示がメインで、館内には実際に使われていた武器や軍服、写真や当時の地図、町の荒廃状況を伝える模型などが、外には対空砲なども展示されています。

元々は海からの襲撃に備えた要塞跡を利用してあるため、外観も雰囲気満点。

大きな博物館ではなくコンパクトに様々な展示がまとめられているので、歴史を学ぶという点では万人受けする博物館です。

もちろん、軍事関連や歴史に興味がある人であればさらに楽しめるはずです。

この博物館は3~11月にのみ開館しており、オフシーズン時は閉館しています。

2018年は11月11日までが開館期間で、期間中は毎日10~18時まで開いており、入場料は大人一名8ユーロです。

ダンケルクを代表する観光スポットの一つであり1時間程度で手軽に見学できるので、ぜひ行ってみましょう。

聖エリギウス(サンテロワ)教会(Église Saint-Éloi)

こちらは町の中心部に建っている教会で、その起源は15世紀に遡ります。

もちろん、それ以降から第二次世界大戦に至るまで数度の戦火に巻き込まれているため、現在の教会は戦後に再建されたものです。

正直なところ、内部はそこまで見どころはないのですが、外観は見どころ満載です。

まず教会の壁ですが、第二次世界大戦では爆撃により教会の壁のみが残ったそうで、外から教会側面の壁をみると当時の壁と再建後の壁の違いがはっきりとわかります。

修復された正面のファザードは繊細な彫刻がピンポイントでなされており、豪華というより洗練された優美さが漂う美しい作りになっています。

ファザード修復時に再利用された石には、銃弾の跡も見受けられます。

夕方や日没後はライトアップや内部の光が窓から溢れることで、さらに荘厳で幻想的な雰囲気になります。

そして、地上からは全容がわかりづらいですが、この教会の屋根は大変特徴的な形をしています。

中央部に大きな三角屋根があり、その周囲を12の小さな三角屋根が囲んでいるのです。

上から見るとギザギザしており、とげとげしい見た目なので、優美なファザードとのギャップが印象的です。

教会を上から見ると書きましたが、この教会の正面には高さ約60メートルの鐘楼が建っています。

もともと教会とつながっていたのですが、16世紀の火事で切り離されてしまいました。

鐘塔には有料で登ることができ、上からは教会のギザギザ屋根とダンケルクの町を一望できるのでぜひ登って見ましょう(曜日によって入場可能時間が異なりますが、12時前から14時までは基本的に昼休憩で開いていませんので要注意)。

実はこの鐘楼は世界遺産である「ベルギーとフランスの鐘楼群」の構成資産の一部に登録されているそうなので、そちらの意味でも必見の価値ありです。

この二つはダンケルクに来たら絶対に外せないスポットですが、他にも赤煉瓦造りと巨大な鐘塔が特徴のレトロな市庁舎(Hôtel de Ville)や、ビーチサイドの散策が楽しめる堤防通り(Digue de Mer)などもあります。

市庁舎は聖エギリウス教会の近くにあり、こちらの鐘塔も世界遺産の構成遺産に登録されています。

エントランス部分は誰でも入ることができ、美しいステンドグラス窓を見ることができます。

堤防通りには戦後建てられた家が並んでいますが、近代的な建物もあればアンテイーク感のあるレトロな建物、切妻屋根の家屋などがごちゃ混ぜになっていて不思議な雰囲気があるエリアです。

海辺に面したレストランやカフェも軒を連ねているので、天気がいい日はこの通りを散歩してみるのもオススメです。

これら以外にも他にもアートミュージアムや船の博物館、映画のロケ地を巡るツアーなど見どころがたくさんあります。

聖エギリウス教会の鐘楼の一階には観光案内所が入っているので、そこで情報収集をして町の散策をスタートするといいでしょう。

ダンケルクへのアクセス

ダンケルクへはパリからTGV(高速鉄道)でアクセスが可能です。

パリの北駅(Gare Nord)からダンケルクまでの所要時間は、直行のTGVを利用すれば2時間弱前後ほど。

1時間に1~2本ほど出ており、時間帯によっては乗り継ぎが必要でさらに時間がかかる場合もあります。

また、南フランスや遠方の都市からアクセスする場合は、近郊都市のリール(Lille)まで飛行機を利用し、そこからTER(特急列車)でダンケルクまで移動するのもいいでしょう。

リールからダンケルクまでの所要時間は30分強です。

ダンケルク市内での移動ですが、聖エギリウス教会までは駅から徒歩15分もかかりません。

しかし、戦争博物館や堤防通りまでだと駅から徒歩30~40分かかってしまいます。

ダンケルク市内はバス網が発達しているので、バス移動も手段の一つ。

駅から市庁舎あたりまでであれば、無料の市内シャトルバスであるNavetteという路線バスで移動できます。

そこからであれば、博物館や堤防通りまでは徒歩15分~20分ほどで行くことができます。

また、駅から8番のバスに乗れば博物館近くまで、3番のバスに乗れば堤防通り近くまで移動できます(こちらは有料ですので、自動発券機か運転手から切符を購入する必要があります)。

天気が良ければバス移動と徒歩をうまく組み合わせて、ぜひ街中散策を楽しんで下さい。

まとめ

映画「ダンケルク」の舞台にもなった北フランスの港町ダンケルク。

映画の効果で知名度が上がり、今ではヨーロッパ中から観光客が訪れる旬の観光地になっています。

必見の見どころの一つは、要塞跡を利用して作られているダンケルク1940博物館です。

第二次世界大戦時のダイナモ作戦などに関連する展示がなされており、当時の武器や制服、模型などいろいろな展示を見ることができます。

町の中心部にある聖エギリウス教会は特徴的な外観を有する教会です。

優美な正面ファザード、第二次世界大戦の戦火を今に伝える当時の壁や銃弾跡、ギザギザに見える屋根が見どころです。

教会正面にある鐘塔は世界遺産の一部で登ることもでき、そこからは教会の屋根やダンケルクの町を一望できます。

他にも、レトロな赤煉瓦造りの市庁舎、様々なタイプの家屋が並ぶ堤防通りなど見どころはたくさん。

ダンケルクへはパリから直行のTGVが出ており、所要時間は2時間前後です。

他の遠方都市からアクセスする場合は、近郊のリールまで飛行機で移動し、そこからダンケルクまで列車移動をするといいでしょう。

駅からダンケルク市内中心部は徒歩で移動できますが、戦争博物館や堤防通りまでは多少距離があるので、路線バスと徒歩をうまく組み合わせて移動するのがオススメです。

日本からだと「ダンケルクに行こう」とはなかなかなりませんが、観光都市であるパリやリールから電車で移動でき、日帰り旅行も可能なダンケルク。

パリなどからちょっと足を伸ばして列車の旅をしようと考えている人にはオススメの選択肢の一つです。

歴史や軍事関係に興味がある人であれば、充実したショートトリップが楽しめるはず。

ビーチもあるので、ゆったり滞在することもできます。

楽しみ方は人それぞれ千差万別のダンケルク。
フランスへ旅行する際は、ぜひダンケルクも訪問先の選択肢に加えてみてはいかがでしょうか。